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【P+Bインタビュー】「@cosme」旗艦店のプロモーション成功事例は?

月間ユニークユーザー数1900万人、20〜30代の⽇本⼈⼥性の過半数が毎⽉利⽤する「@cosme(アットコスメ)」。大型旗艦店「@cosme TOKYO」は、@cosmeと連動し、ネットとリアルを掛け合わせた独自性あふれる施策を展開できる店舗として、多くのブランドがプロモーションを行っています。今回は、@cosme TOKYOを運営する株式会社アイスタイルリテール 販売販促事業ユニットの大岩達弘さんに、同店を活用したプロモーション事例の成功例を聞きました。

「@cosme TOKYO」とは?立地や購買客の特徴

――最初に「@cosme TOKYO」の特徴を教えてください

2020年に原宿駅前にオープンしたフラッグシップショップです。@cosmeの情報とリアル店舗が融合した新しい形の“体験型店舗”として運営し、多い時は1日1万人前後のお客様がいらっしゃいます。

1階中央にある「THE BEST COSMETICS AWARDS」は、@cosmeベストコスメアワードを受賞したアイテムを一覧で見られるスペースです。このスペースをはじめ、商品を使用したスタッフの感想や@cosmeに寄せられたクチコミの評価点をPOP化して販促として使っていることも特徴です。

POPでテクスチャや使い方にまつわる内容があると、売れ行きにも分かりやすく影響します。店頭でスマホを片手に口コミを見ながらディスプレイの商品を見比べている方も多くいます。

――原宿駅前という立地も@cosme TOKYOの特徴です

はい、オープン前は基本土日で待機列ができていて、オープン1時間前から並ぶ方もいらっしゃいます。平日ですと水曜も待機列ができることが多いのですが、1階のスペースが入れ替わるタイミングなので、それが定着してきているようです。また、修学旅行や学校の休みで東京に来る学生の方たちが、「原宿に行くなら@cosme TOKYO[1] に行こう」と寄ってくださる姿もよく見かけます。そのため、@cosme自体は20~30代がボリュームゾーンですが、立地柄、若干下振れしています。

また、原宿は百貨店がないため、@cosme TOKYOをひとつの商圏として捉えてくださるブランドも増えています。マスブランドからラグジュアリーブランドまでラインナップの幅広さが@cosme TOKYOの特徴のひとつにもなりますが、オープン当初に比べて、ラグジュアリーブランドの常設販売の割合がやや 増えていることは事実です。

「@cosme TOKYO」店頭プロモーションのトレンド

――@cosme TOKYOではプロモーションのメニューが豊富ですが、最近のトレンドを教えてください。

リアル店舗の良さは実際に商品を見せられる良さがありますが、最近はそこから「体験の楽しさ」と「情報の深さ」の両方を軸にしたプロモーションがトレンドになっています。

ラグジュアリーブランドやPOP UP SHOPが並ぶ1階

分かりやすいのは、POP UPイベントです。韓国メイクや著名人によるプロデュースコスメは1階のスペースで本人が登場する「お渡し会」を行うことが多いですが、購入者との交流だけではなく、その場でメイクの悩みを相談して解決できたり、タッチアップで使い方を伝えたりしているブランドが増えています。

――最近、POP UPやプロモーションが多いコスメの傾向はありますか?

圧倒的に韓国コスメのプロモーションが増えています。2021年4月、hinceが日本上陸する際に1階のPOP UPスペースでイベントしたときの集客は、今も@cosme TOKYOのPOP UPイベントのギネス記録を破られていません。韓国コスメはメーカー同士の横のつながりが強いので、噂が噂を呼んで、ありがたいことに「日本上陸するなら@cosme TOKYOで集客を」というイメージが定着しているようです。

2023年6月に行ったAMOREPACIFIC FESTIVAL (アモパシフェス)も好評でした。ETUDE(エチュード)やespoir(エスポア)などアモーレパシフィックの11ブランドを全館あげて紹介しました。オリジナルクイズへのチャレンジや、公式Instagramのフォローなどでもらえるサンプル配布、3階では夜店のようにサンプルを並べて配布したり、メイクタッチアップブースを設けたりもしました。

――これだけユニークなプロモーションをされていると、その後の反響も大きそうです

お客様からの反響だけではなく、ブランド側からもお問合せは増えます。ただ、 体験できるコンテンツの目新しさやユニークさだけではなく、「どんなブランドでどんな商品が買えるか」という分かりやすさが、店頭プロモーションの成功のカギになります。

――最後に、今後トライしてみたいプロモーション施策があれば教えてください

今は韓国コスメ人気が続いていますが、海外コスメ全般に注目しています。ブランドのニーズありきな部分もありますが、例えば中国コスメだと、一部増えてきていつつも、色味がはっきりしているので「使い方が分からない」という声もあり、使い方を紹介する機会を作れると、より人気が高まりそうです 。また、タイコスメも流行の兆しなので、早い段階で店舗のプロモーションも仕掛けたいですし、ヨーロッパのコスメもプロモーションできるスペースを作っていきたいと考えています。

流行の兆しとなっている中国コスメも広いスペースで展開

@cosme TOKYOで成功するプロモーションの秘訣

1. 「体験の楽しさ」と「情報の深さ」をセットに考える
2. 目新しいイベントや体験はブランド認知度合いを踏まえて実施
3. 「どんな商品か」を伝える分かりやすさを大切にする

@cosme TOKYO インフォメーション

住所:東京都渋谷区神宮前1-14-27
アクセス:JR原宿駅 徒歩1分、東京メトロ「明治神宮前」駅 2番・3番出口徒歩1分
営業時間:11:00〜21:00


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