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「和」おもてなしの実践テキスト内容(12)

🔳設え(しつらえ)

おもてなしの設え

おもてなしには「モノ」と「コト」がありますが、
設えにもこの「モノ」と「コト」があります。

その「モノ」は、目に見える物や料理、装飾品など、
もてなす際にもてなす側が準備する物品であり、
一方の「コト」は、おもてなしの準備をする為に
無くてはならない様々な思いやりの心であると考えます。

🔲辞書検索-設え(しつらえ)
 と言う名詞は、しつらえること。(出典-goo 辞書)
 準備。「食事の—がしてある」「会場の—をする」「照明の—がない」
 設える=(しつらえる)と言う動詞は、
   しつら・える しつらへる【設える】
 1.ある目的のための設備をある場所に設ける。
      「広間に—・えられた祭壇」
 2.部屋の内装や設備などを飾りつける。
      「王朝風に—・えられた客間」
 
要約すると、
「設え(しつらえ)」は、もてなす側の方=主人が、
相手=客人と触合い接待するその場(空間)の
目に入るものから見えないものに至るまでの
演出やセッティングの総てを指しています。

「設え(しつらえ)」の心で最も大切なことは、
もてなす側がもてなす人に対し、
見返りや感動、感激、感銘等々
を求めたり、望んだり、意識して
行わないことが肝要です。
同時に、どの様にしたら
おもてなしをする側の心がもてなす
相手の心に通うのかを思い巡らすことです。

不思議なもので相手に見返りや感動を求めたり、
望んだりして、様々な「設え」をしたりすると
その心が設えた様々な「モノ」に表れてしまいがちです。

即ち、もてなす側の人は、もてなす相手に対する思いやりや
気遣い、心遣いの気持ち(心)を強く意識しながら、
ブレないで「設え」をすることがとても大切であると言うことです。

まず、設えのスタートとも言える「コト」
(=心の準備)について茶道の教えから紐解いてみます。

日本の文化である茶道には、
おもてなしの場やサービス業界、ホスピタリティの現場に
於いて生かす(活かす)ことが出来る教えが多々あります。

茶道の教えの一つである「利休七則」には、
日本のおもてなしに限らず、ホスピタリティのおもてなし、
様々なサービス業態における顧客満足(CS)や
余韻創りの為にも見直すべきことが多くあります。
美しく綺麗な様々な形やその場限りの感動?
がもてはやされる中、現在まで日本文化として
大切に育まれてきた数々の茶道の教えは、
今のサービスやおもてなしをより向上させる為にも

改めて再認識する必要があると考えます。
※もてなす相手にピッタリ合った
設え(しつらえ)をすることが肝要です。
※もてなす側のモノ(物)とコト(心)の準備。

設えの項目と内容(抜粋)

※仕入・物関連知識理解・印刷配布物など
 もてなしのために準備する。

設え-イメージ図

設計=企画・計画
設定=ルールや定義、方法
設営=実際の営業のための物事
設備=予め備えて置く(常設・一時的・一定期間)
設置=建物や機器、用具用品を備え置く
設問=もてなす側として客人に問いかける内容・アンケート
開設=日時・時期・期間
建設=前以って建てて置くもの・心の礎
施設=もてなしに必要とされる「施し心」を表す各種建物・設備

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