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プログラムの生命は永遠ですか?

システム開発を行なっている中で、ユーザの方となかなか分かり合えない事項にシステム寿命の話があります

ユーザ気持ちも分からないでもないのですが、ここはシステムにも寿命があるんですよと声を大きくして言いたい
私は、金融機関のシステム子会社で働いているのですが銀行のようなところでも30年以上使い続けているようなシステムが残っています

それこそ「昭和」の時代から動いているシステムが冗談のようですが、あったりするのです
今の若い人なんて「昭和」なんて元号は歴史の教科書の話になりかねませんね

高いお金をかけて構築したシステムですから、できるだけ長く使いたい気持ちも分からないではないのですが
あなたのクルマ、30年乗り続けますか?
あなたのスマホ、30年使い続けますか?
プログラムだけが、30年以上も問題なく使えるなんてことは無いのです
クルマもスマホも数年で買い替えるのに、システムについては何年でも使えると考えるユーザ(お客さま)
この点については、何年経ってもシステム屋とユーザ(お客さま)の間の認識相違が埋められないなと感じる部分です

ところで、プログラムの生命は永遠ですか?

プログラムは、コンピュータ(パソコンなど)の上で動作します
そのパソコンはいつまでも使えますか?
パソコンやスマホは、進化のスピードがとても早いので、最新のハードウェアであってもすぐに時代遅れとなってしまいます
また、WindowsなどのOS(オペレーティングシステム)も昔のOSで動いていたプログラムが最新のパソコンで動作する保証はありません

そして、プログラムを作ったプログラマには寿命があるのです
システム開発を行なった時に30代であったプログラマも30年も経てば60歳の定年を迎えます
そうでなくても、システム開発の現場は人の流動性が高い(転職率が高い)ので数年もすれば、システムの開発メンバは散り散りなんてことが珍しくありません

ある日、ハードウェアが動かなくなり最新のパソコンに変えざるを得なくなったり、法律が変わってシステムの大幅な改修が必要となってもプログラムの中身を知る人が居ないと何もできないといったことが現実に起こるます
そうなったら、そのプログラムは寿命を迎えたと言えるのだと思います

ですから、人や機械ではないプログラムにも寿命はあるのだと思います

システム開発者は、プログラムにも寿命があることをユーザ(お客さま)に伝える責務があると思いながら仕事をしています






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