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“待機児童問題”という社会課題を不動産投資で解決する

プロフィッツが新たな不動産価値を見出しているのはオフィスだけではない。
今回は、保育園施設に目を向けた事業の話。

いまや日本の待機児童問題は、大きな社会課題だ。
共働き世帯が増え、保育園施設は重要な社会インフラとしての役割を担っている。
各自治体がさまざまな対策を講じるも待機児童は解消されず、依然として保育園施設へのニーズは高い。

僕たちはESG投資を意識した保育園特化型ファンドをパートナーと立ち上げ、その社会課題に対して不動産投資から解決へのアプローチをしている。


まずは将来性の見込める不動産を取得し、そこにテナントとして保育園を誘致する。
そして投資家との関係構築をし、保育園自体の運営も管理し数値でも見える化していく。
保育園施設に対する一連の開発資金と投資スキームを確立して、規模を拡大させることで、投資資産としての流動性を世の中で高めていく。

こうすることで、これまで単独では保育園施設に関われなかった様々なプレーヤーが保育園施設開発に携わることができるようになる。それらのプレイヤーが得意なことを持ち寄って、待機児童問題の解決に向けて力を合わせて行く。

この事業は、4年ほど前
「こんな不動産投資の仕組みができたら、きっと面白いよね」
「資金の流れを変える事で‟日本の困った“を日本の中で解決できる可能性あるよね」
「本来ファンドってそういう使い方がされてもよいよね」などなど
そんな話からはじまった。

待機児童問題という“日本の困った”を不動産投資で解決していく「保育園みらいファンド 1 号」「保育園みらいファンド 2 号」は、今では保育園数が東京都23区内に15物件、合計1,011名の園児の受け入れを可能にしている。

新聞などからも取材されるくらい社会的にも注目され、現在も共感頂いた企業様からお声がけが続いている状態だ。

* * *

一見、保育園施設と不動産投資の相性に違和感を感じるかもしれない。
しかし投資用資産という視点から見ると、待機児童問題を鑑みた保育園の利用率は高く、またその為に保育園施設には一定の補助金も利用されている。長期的かつ安定的なキャッシュフローが期待できる可能性がある。
そのため、新たな投資対象としても注目を集めている。

「保育園みらいファンド 1 号」は、日本初の保育園施設への投資だったこともあり、当初は投資家から「実績は無いのか?」との声も聞かれたが、現在は興味を持っていただける方が非常に多い。
社会的意義の大きな投資になるため、ことさらだ。


ただし、僕はこういう感情の動きやすい投資こそ、より一層「数字」が大事だと思っている。
投資価値を数字として客観的に表すことができるか否かが、非常に重要なのだ。
感情を捨てろとは思っていないが、大事なことは投資価値・投資シナリオを数字で評価したうえで感情を入れるべきだと思っている。

「不動産で騙された」なんて声があるのは、夢物語に踊らされて「感情」を優先して買ってしまうからに他ならない。
不動産会社も、感情に訴えかけた方が売りやすいので、第一に感情へアプローチする。
でも僕は、そういう誰かが嫌な思いをする仕事はしたくない。


これはプロフィッツがどの仕事でも大事にしていることだ。
数字を第一に考え、感情は二番目。

人間は感情がある生き物だし、感情を入れてもOKだと思う。
ただし、「感情が入ったから、通常価値よりも高かった」など、感情の作用を理解しておくことが必要だと思っている。
そうすれば、何かしら将来への準備ができる。
何も知らずに、間違えた情報と間違えた理解で大きな資金が動き、そのまま進むことを恐れているということだ。


僕たちは、自分たちできちんと分析して価値判断をして、良いと判断した商品、本気で勧められるものしか扱わない。
そして、投資家の感情に付け込んで価値判断を委ねることはしない。

この保育園特化型ファンドも、価値があると判断できるからこそ、投資家だけでなく関わる全員がハッピーになる不動産投資だと確信できるからこそ事業化した。

また、以前に米国系不動産投資会社や香港系不動産投資会社に在籍していたころは、
「国内の投資がとてもうまく成果が出て投資家が儲かったとしても、海外にお金が流れてしまうんだなぁ…」というジレンマを多少なりとも抱えたこともあった…(笑)
一方今回の保育園特化型ファンドは、日本の中でお金が循環していく。
ジレンマのあった僕としては、そういう投資スキームが組めたことも純粋に嬉しく思う。


プロフィッツが目指すのは、
不動産の長期的視点での利用価値の向上と、新たな価値創造。

今後も保育園施設だけでなく、積極的に今までになかった新しい価値を提供していきたい。


次回へつづく。


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