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弁護士の会合に出られない・弁護士会務の負担が重いと感じる

はじめに

法曹向けメンタルヘルスケアサポートを行っているAmiです。今回は第4回目です。弁護士会の委員会活動などで、様々な刺激を受け、やりがいを感じる一方で、負担を感じている先生も多いのではないでしょうか?その「負担感」を解消するお役に立てれば幸いです!

事例

弁護士のAさんは興味のある分野の複数の委員会に所属し、弁護士として社会的使命を果たすべく、委員会活動や会務にも積極的に取り組んできました。先輩弁護士に気軽に相談でき、会合後に開催される飲み会はストレス発散にもなっていました。ところが、Aさんはこのところ弁護士会の会合の日程が近づくと気が重たくなることに気づきました。

Ami架空の事例

Q1.弁護士会務は負担?

A1.弁護士会の会合には大きなメリットがある!

 ご自身の業務と関連する、興味のある分野の委員会に所属されるのはもちろんのこと、お世話になっている先生からのお誘いを受けた、など理由はさまざまでしょうが、複数の委員会に所属される、というのが一般的だと思います。
 士会や委員会の会合は知識や情報収集の場であり、他の弁護士とのつながりの得られる貴重な機会でもあります。同時に会務や委員会活動への参加を促される機会が増えていきます。会務や委員会活動は無報酬ではあるものの、専門的な知識や経験を生かすプロボノ活動として、使命感ややりがいをお感じの先生もいらっしゃることでしょう。

A2.しかし、気づけば「多重会務者」になっていた…

 とはいえ、Aさんのように、「会合の前日になると気が重くなる」というご経験をなさった先生も少なくないのではないでしょうか。会合に出席するたびに、新たな会務や委員会活動を頼まれるようになると、負担を感じてしまうのは無理もないことです。規模の小さな士会の場合、半ば義務化されていたり、会合に出るたびに会務を押し付けられるといったこともないわけではありません。
 多重債務者をもじった言葉として、多くの会務に忙殺されている弁護士のことを「多重会務者」などと自称することもあるようですが、こうなると弁護士業務そのものが逼迫しかねません。

Q2.この負担感の原因は?

 このように負担感を感じるようになった時は、何がもっともストレスになっているのか、その結果どのような影響、ストレス反応が生じているのかを考えてみることが大事です。
 ストレスとなっている問題そのものを変えるかストレス反応を変えることができないか、を分けて考える方法があります。

A3.小さなことから取り入れてみよう!

 問題そのものを変える、といっても会務や委員会活動をすべてやめることはけして簡単なことではないでしょう。一回会合を休んでみる、得意な作業を申し出て苦手な作業は遠慮させてもらう、といった小さなことなら取り入れやすいかもしれません。
 考える時のコツはなるべく小分けにして、具体的に考えることです。
 そもそも頼まれごとを断ることが苦手、という人は断り方、を学ぶのもよいかもしれません。適切な自己主張である「アサーション」というコミュニケーションスキルについての書籍がたくさん出ています。

A4.ストレス反応を変える工夫を。

 また、ストレス反応はものごとのとらえ方によって強くなったり、軽くなったりします。一緒に活動をしたいと思える、安心して任せられるからこそ依頼される、とも考えることができます。ものごとのプラスの側面を考えてみたり、活動を通じて得られる長期的なメリットについて目を向けてみてはいかがでしょうか。
 不安になりやすい、落ち込みやすい、イライラしやすい人は考え方にクセがあることもあります。頭に浮かんでいることを書き出して眺めてみるだけでも自分を客観視でき、考えを整理することができます。
 ストレスを原因とする体の痛みや不眠に対しては、呼吸法や筋弛緩法といったリラクセーション法が役に立つことがあります。ネットでやり方の動画を検索できるので、試してみてはいかがでしょうか。これらは自分ひとりで取り組むこともできますし、これらの技法に習熟している心理師のカウンセリングを利用して取り組まれてもいいかもしれません。

A5.時には専門医の受診も検討してみて

 会合の前日に気が重くなるだけでなく、日ごろから気分が沈む、眠れない、弁護士活動が捗らない、イライラする、といった変化があるときは、うつ病などの病気が隠れていることもあります。そのような時は心療内科や精神科を受診してみることも必要かもしれません。

終わりに

相談先がなくて困っている時は、是非Amiのカウンセリングをご検討ください!弁護士会のメンタルヘルス研修での講師経験や弁護士業務に精通したカウンセラーが相談を受けます。個人でも事務所単位でもご利用可能です。

個人でのご利用

https://lawyer.ami-wellbeing.com/

事務所でのご利用

https://forfirm.ami-wellbeing.com/

また、Ami以外の相談先としては、所属弁護士会の相談窓口や知り合いから相談先の紹介を受けたり、弁護士会のカウンセリングを利用したりすることも考えられます。
1人で抱え込むよりも話すことでストレスの軽減を図り、案件の突破口になるかもしれませんので、是非「他の方へ相談すること」を頭の片隅に置いておいてください。

年末から年明けにかけてストレスマネジメントの記事を連載していきますので、ご興味あれば引き続きお読みいただけますと幸いです。

https://ami-wellbeing.com/


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