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経済

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日本が貧乏国に転落したのは日本人がエコノミック・アニマルだから

日本が貧乏になっているという言説が増えている。 実のところ、1人当たり実質GDP成長率は他の主要先進国と比べて低くなかったのだが、賃金が上がらない+円安のために、国民の購買力が相対的に著しく低下している。プラザ合意後によく聞かれるようになった「内外価格差」という言葉も、いつの間にか「高い日本」から「安い日本」の意味に逆転している。 その急速な貧乏化の原因だが、日本を敗戦からわずか23年後(1968年)に世界第二位の経済大国へと成長させ、1979年にはアメリカ人に"Japa

円相場の長期チャート

円為替レートの長めのチャートを示す。 ロシアのウクライナ侵攻が「有事の円買い」ではなく円安を引き起こしている。 👆の逆数の1円=○ドルとしたもの。 👆の月次版を1965年から。 同期間の名目実効為替レート (27 economies)。 日本は他国よりもインフレ率が低い状態が続いているので、実質為替レートは名目為替レートよりも円安が進んでいる。先進国通貨対象のnarrow指数では1969年の水準まで減価している。 円安の原因は一言では説明できないが、思い切って単純

ユニクロと日本経済

企業と一国経済を同じように考えてはならないという好例。 ファーストリテイリングの驚異的な成長は、まず「海外で(低コストで)作って国内で(低価格で)売る」、続いて「海外で作って海外で売る」を徹底したことによるものだが、国内での生産活動は小さいので、日本経済の成長への寄与も小さくなる。 程度の差はあれ、多くの大企業が同じ方向に向かっているので、企業利益が増えて株価が上がっても、日本経済の成長には繋がらないどころか、場合によっては縮小の効果をもたらしているわけである。 FR社

デフレと不況

アトキンソンがツイートしているこの記事に関する参考情報。 同趣旨の論文は他にもある。 大恐慌は例外 財・サービス価格ではなく資産価格の下落が不況と関連する(←信用収縮)