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2020年6月の記事一覧

日本経済に「新・ワニの口」は存在しない

朱に交われば赤くなるで、反緊縮派の安藤裕議員が反知性主義の素人レベルに劣化してきたように見える。 名目GDP=1人当たり実質GDP×GDPデフレータ×人口 なので、各項目のアメリカ/日本比率を比較すると、「新・ワニの口」に最も寄与しているのはGDPデフレータすなわち物価である。 1人当たり実質GDPには「鰐の口」は生じていない。 上のグラフではReaganomicsが始まった1981年を基準にしているが、 1980年代後半:バブル経済の日本がリード 1990年代  

コロナ大不況と1937年のアメリカの景気後退~我流MMTと本家MMT

また中野剛志が我流MMTを宣伝するために牽強付会な文章を書いている。 ルーズヴェルト政権は、景気回復の道半ばにもかかわらず、政府債務の累積に恐れをなし、1936年から1938年にかけて、財政支出を削減してしまった。その結果、1937年から1938年にかけて、史上最も急速な景気後退を引き起こし、失業率は再び跳ね上がってしまった。 「史上最も急速な景気後退」は印象操作で、1920年と1929年よりは軽度だった。「最も急速」は"worst"の意味ではないと言い逃れするつもりなの