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社会

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#世の中の仕組みと人生のデザイン

堀茂樹(慶應義塾大学名誉教授)に「デタラメ」と批判されました

何様のつもりかえらく上から目線だが、どちらが「基本的な事象すら理解していないデタラメ」なのか読者に判断してもらいたい。 「基本的な事象」が具体的に何を指すのかは不明だが、おそらく、諸外国について山田昌弘と同じ認識をしていると思われる。 西ヨーロッパの大陸諸国(フランス、西ドイツ、イタリア、スウェーデン、オランダなど)は、さらなる子ども数の減少、つまり、少子化に直面することになる。合計特殊出生率が2を割り込む事態が起きたのである。次節で述べるように、その中のいくつかの国々で

米黒人の自主的アパルトヘイト

この記事にはまずファクトチェックが必要である。 アメリカの黒人は総人口の13%だが、殺人被害者の55%(人種不明を除く)を占める。「黒人は安全に暮らせない」ことを裏付ける統計だが、黒人を殺している9割は黒人である。全米の殺人加害者の56%(人種不明を除く)は黒人なので、黒人が殺人を犯す確率は非黒人の約8倍ということになる。 「黒人だけの街」は安全よりも安心を与えるものとしては意義がある。 白人と黒人が混住を避けるのは白人の人種差別意識のためと考えられがちだが、実際には黒

アメリカの革命とトランプ・パージ

アメリカのtech企業がトランプ・パージを開始したが、これは企業が「反トランプの姿勢を明確にしない→cancelのターゲットになる」ことを危惧したため、つまりは金(利益)が動機というよりも、思想に基づいて積極的に行ったものと見られる。 現在のアメリカで進行しているのは武力行使を伴わないフランス革命のようなもので、旧体制を打倒して「進んだ理念」に基づく社会を作ろうとするprogressive勢力が主導している。半世紀前に暴れた学生運動・新左翼がアップデートされたものがprog

企業は政治家よりも民主的/アメリカの奇妙な死

ネット企業がトランプ大統領とその支持者を追放したことをリベラルが喜んでいるようだが、それを予期させるコラムが5年半前にNYTに掲載されていた。 このコラムニストが巨大企業による世界支配を問題なしとするのは、選挙区の特定集団の支持を気にする政治家よりも、利益の最大化のためにより多くの顧客に支持されようとする大企業の方が民主的という理屈である。 Corporations aren’t paralyzed by partisan bickering. They’re not h

米大統領選挙とcritical race theory

米大統領選挙のテレビ討論会で取り上げられた"critical race theory"についての参考記事をいくつか。 “I ended it because it’s racist. I ended it because a lot of people were complaining that they were asked to do things that were absolutely insane, that it was a radical revolution