マガジンのカバー画像

社会

714
主要国・地域の出生率一覧はこちらから
運営しているクリエイター

2020年5月の記事一覧

バイデンの「黒人ではない」発言が示すリベラルの偏向

米民主党のバイデンの「黒人ではない」発言は「軽率」や「軽口」ではなく、リベラルの本質が連合赤軍的であることのの表れと見るべきである。 バイデン氏は、「僕を支持するのかトランプを支持するのか、なかなか決められないっていうなら、その人は黒人じゃないよ」と答えた。 バイデン氏はインタビューの後、黒人ビジネスリーダーたちとの電話会議で、発言は「軽率」だったと釈明。 バイデン氏は、「軽口を叩くべきではなかった」と認め、「自分の人種や宗教や経歴がこうだから誰に投票しなくてはならない

コロナ・タバコ・財政健全化

このブラジルのニュースから思い出されるのが、チェコのたばこ市場をほぼ独占していたフィリップ・モリスの2001年のレポート(アーサー・D・リトル作成)である。 そのレポートは「たばこはチェコの財政収支を改善する」というもので、大部分はたばこ税収によるものだが、喫煙→早死に→社会保障費の減少も寄与するとしていた。 フィリップ・モリスの主張は、喫煙は1億4700万ドルのプラスであり、喫煙者の早期死亡によって年金や健康保険や公共住宅が浮いているという内容であった。当然ながら叩かれ

韓国ドラマにおける女の下方婚忌避

この韓国ドラマ(⇩)の5/27放送分で、主人公の「おじさん」に母親が「女の下方婚忌避に気を付けろ」と警告していた。脚本家はよく分かっている。 お前も早く昇進するんだよ。女がいくら出世したとしても自分より甲斐性のない男は嫌なものよ。私の言葉を聞き流さず何とか出世するのよ。 シチュエーションは十数年前で、主人公(三兄弟の次男)は大手建設会社勤務の構造エンジニア、その妻は司法試験に一発合格して弁護士になったところである。妻は少し前に出産していて、主人公の母親が預かっている。

フランスの出生率に関する合格点の記事

フランスの合計出生率が先進国の中では高い要因について、珍しく合格点を出せる記事である。 このような内容がメジャーな媒体に掲載されることは好ましい。 当noteでもフランスの出生率について取り上げているので、下の記事からリンクされている記事を参照してもらいたい。 フランスは#MeTooへの反発が強いことに示されるように、男→女のアプローチに比較的寛容で、カップルが成立しやすい文化である。これが高出生率の一因と見られる。 もっとも、アメリカ発の過激フェミニズム汚染は徐々に

日本の男の幸福度が異常に低い理由

イデオロギーに基づく結論が先にある社会学者に代わって回答する。 政治・経済分野でジェンダーギャップが生まれる根本原因は、政治家や管理職など高い社会的地位に就くことのメリットが女は男ほど大きくないことである。男は社会的地位や権力・財力が女をゲットする有効な武器になるが、女が男をゲットするためには体を差し出すだけで十分である。子供を産める体という「資本」の持ち主である女は本質的に資本家であることに注意。 また、指導的地位に就くことには、権限や報酬が増すなどのプラス面がある反面

虎ブリーダーと男女の違い

虎ブリーダーの男女の違いは、男女が求めるものと「武器」の違いを反映しているようで興味深い。 虎はお目当ての相手を落とす「色仕掛け」としても機能するという。確かに、作中では同性愛者のジョーは若い青年たちを、また、異性愛者の虎愛好者(男性)は、まだ小さな虎を使って複数の女性を惹きつけ、ハーレムを作っていた。 これに対し、ジョーの宿敵で、女性のビッグキャット愛好家(自称:保護活動家)であるキャロル・バスキンは、虎を色仕掛けに使っていないのは興味深い。 ただし、彼女は動物愛護を名目

フランスの家事育児の男女不平等?

「男女不平等」や「女は男よりも優秀」という内容の記事の大半は結論先にありきの出鱈目なものだが、これ(⇩)もその一つ。 今回の外出禁止はまた、家庭内の家事や育児の不平等の問題をあらためて浮き彫りにした。 2012年のフランス国立統計経済研究所の調査によれば、女性は家事の72%、育児の65%を分担し、男性よりも毎日およそ1時間半ほど長く家事および育児をおこなっている。この割合は、30年前からほとんど変化していない。 フランス版「スレート」は3月31日の記事で、さまざまな証言

賃金の「男女平等」と男の賃金抑制

デンマークで男女の賃金格差を縮小させるために企業に賃金に関する情報公開を義務付けたら、男の賃金上昇が抑制されたという研究。 Mandatory transparency legislation reduced gender pay disparity, primarily by slowing down the growth of men's wages. 「男女平等」が、経営者が男の従業員の賃金を抑制する口実に使われたことが示唆される。フェミニストは経営者と株主の味方で

"現代の知の巨人"の少子化分析は誤り

"現代の知の巨人"なるものが、専門知識ではなく俗説や雑学を大量に記憶しているだけであることがよくわかる。 長期的に見れば、男女差別をなくす、女性が活躍する社会にすることが、少子化の一番の特効薬です。 男は出産できないので、女が稼得労働に割くリソースを増やすほど、社会全体では出産は減少する。知の巨人はそのような単純なことも理解できないらしい。 人類の歴史を見れば、家事・育児・介護は集団で支え、男女で等しくシェアするのが人間社会の本来の在り方です。 家事・育児・介護を男女

岡村叩きとフェミニストの文化大革命

フェミニストの岡村隆史糾弾について取り上げる。 リスナーの質問(⇩)に対する コロナの影響で今後しばらくは風俗に行けないし、女の子とエッチなこともできないと思うので、思い切ってダッチワイフを買ってしまおうかと今真剣に悩んでます。 この回答(⇩)が問題とされている。 神様は人間が乗り越えれない試練は作らないって言うてはりますから。ここは絶対乗り切れるはずなんですよ。今面白くなかったとしても、コロナが終息したら絶対面白いことあるんですよ。なかなか苦しい状態がずっと続きます

ルサンチマン・フェミニズム/少女フェミニズム/公正無私なフェミニズム

フェミニズムを理解する参考になる記事があったのでコメントしてみる。まずは二つの記事を読んでもらいたい。 上野千鶴子氏の東大スピーチなどは、典型的なルサンチマンだ。 社会はそもそも理不尽で報われない。それを成り立たせているのは、男性優位という社会の価値だ。これをまずは糾弾し、全否定することからフェミニズムは始まる。 男女共同参画社会は、霞が関エリート女性官僚と、上野氏を中心としたフェミニズム/フェミニストたちが推し進めてきたと、この動きの中にいた大泉博子氏が明確に述べてい

MMTとフェミニズム

この二つに共通するのは、現実とは異なることを公理として構築された理論体系だということである。 フェミニズムは「人間の首から上に生得的な性差は存在しない」「人は女に生まれるのではない、女になるのだ」という荒唐無稽なものであり、MMTも「中央政府はマネーの唯一の発行者」という現行制度とは異なることを正しいとしている。 現実との不一致への対応は三通りで、一つは天動説が周転円を導入したような辻褄合わせである。MMTでは形式的にも実質的にも存在しない「統合政府」を導入することで「政

米大統領選挙は再びポリコレ対決か

米民主党のバイデンが女子サッカーの"equal pay"を支持したことで、今回の大統領選挙でもpolitical correctness(ポリコレ)が主要争点の一つになる可能性が高まった。 前回の選挙では、トランプは「アメリカ社会の大問題」であるポリコレとの全面対決を表明していた。この「勇気ある」姿勢が当選に大きく貢献したことは間違いない。 Equal payの無茶苦茶さなどについては下の記事を。

フェミニストのコロナ攻勢

また「フェミは信用できない」🦐デンスが一つ増えた。 この主張のデタラメさについては下の記事を。フェミの大半は思考のすべてが主観ペースで客観はゼロなので、事実と論理は通用しない。 コロナウィルスによる経済社会の混乱に乗じて先進国のフェミニストが一斉蜂起しているようで、これら(⇩)もその一環と思われる。 インターネット時代のフェミニストは、①正統フェミニスト、②フェミニスト星雲、③勝手にフェミニストに分類できるように思われる。①は大学で理論や戦略を練る中枢、②は攻撃を焚きつ