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Concurrent Sequence 6

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Day 6-11

12月のリハーサルも後半に差し掛かり、これまでにフォーカスしていたダンサー個人の質感や動きだけでなく、ダンサー同士の関係性グループとしての動きに焦点が当てられ、振付のテストも始まりました。

2回のクリエーション期間

梅田の作品のクリエーション期間の多くは2回に分けられているのですが、その前半は、ダンサー個人のムーブメント探究の時間と同時に、振付のテストというものが入ります。その作品のコンセプトと、そのとき一緒に作品を創るダンサーたちにはどんな振付方法がベストかを探り、後半のクリエーション期間に備えるためのものです。これは振付家としての梅田のためのテストの期間でもありますが、ダンサーたちが梅田のクリエーション方法を理解し消化するための期間でもあると私は認識しています。少し期間をあけて再集合すると、お互いの理解度や動き方に変化が出ていたりして、クリエーションを2回に分けている意味を感じさせられることが多々あります。

グループに出されたタスク

グループとしての動きを模索するために出されたタスクは、例えば「お互いがこういう関係性で動いて」といった類のものなのですが、いろいろ試した結果、そこに当てはめるとちょうど良いキーワードが台湾と日本でそれぞれ少しずつ違っていました。一方のグループでは機能した単語がもう一方ではちょっと違う結果になったりして、文化の違いなのか、ダンサーの性質の違いなのか、いずれにしても人というナマモノ同士の関わり合いの中で生まれるそのような違いが、とても良かったです。

それまでの、一人ずつがそれぞれの動きをよりユニークなものにしていく作業とそこから見える変化や発展は見ていてとても興味深いものでしたが、そこにダンサー同士の関係性まで加わると空間がより立体的に、ダイナミックになり、面白さの層が何枚も追加されたようでした。

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1回目のクリエーション期間の終わり

6-11日目のリハーサルでは、グループとしての動きのテストに加えて、実際に作品に使われるであろうシーンの試みが行われたり、見ている人をどう取り込むかといったパフォーマンスの部分に関わる話も聞かれるようになり、2回に分けられたクリエーション期間の前半の終わりが近づいていることとともに、実際の作品に向かって進んでいることも感じさせる内容でした。

2週間行ってきた前半のリハーサルも終わり、次は台湾・台中で全員が直接顔を合わせる予定です。2020年はリモートで知り合ってしばらくしてから直接対面することも多々あったかと思いますが、別々にリハーサルを行なってきたダンサーたちが実際にスタジオで顔を合わせて一緒に踊るというのはどのような気持ちなのでしょうか... ダンサーたちはドキドキするかもしれないですが、踊らないマネージャーの立場からだととても楽しみです。

Special Thanks!

今回のプロジェクト、特に12月のリハーサルは台北にある小事製作 Les Petites Choses Production思劇場 Thinkers' Theatreのサポートの元行われました。どちらも台北でダンス・舞台芸術に大きく貢献しているスペースです。ありがとうございました!

(台湾のリハーサル1日目、このときは個々の動きにフォーカスしていました)

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