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6日おくれのハロー

出産が予定日より6日遅れた。3,774グラムで産まれてきた子はみんなに大きいね、と言われている。出産中、今までで1番大きな声をだしていた。こんなに痛いことってあるんだとかお願いだから早く終わって欲しいとか、そういうことを考えている間はまだ余裕があった。終盤はもう何も考えられなかった。産声を聞いた時は嬉しい感情よりも、終わった、と思って安心した。さっきまであんなに痛かったのに、自分のなかから人がひとり、ちゃんと形を成して産まれたことに実感が持てなかった。その日の夕飯は手が震えてお茶碗が持てなかった。その日はただ、ぼうっとしていたら夜が明けた。一晩たってから対面すると、やっとじわじわ嬉しさが込み上げてきた。今は毎日、なんで?どうして?どうした?の連続であっという間に1日が終わる。大人しくなった隙間をぬって、ねむって、自分の食事をして、お風呂に入る。
つかれたな、とよく思う。でも、小さい手と足と、柔らかいほっぺたと、すやすや上下する胸を見ると、「よかったな」「お母さん、がんばるよ」と思う。色々上手にできなくてごめん。ちょっとずつ上手にできるようにがんばります。

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