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もうひとりの存在

今日は私の「太陽回帰」の日です。生まれた時のホロスコープの太陽の位置に現在の空の太陽がぴったりと重なる時です。
例えば私の太陽は「天秤座の9度」です。サビアンシンボルは「アートギャラリーに掛けられた三人の巨匠」です。
生まれたのは10月2日の午前中ですが、10月1日の04時台にピッタリと生まれた時と同じ度数に、現在の太陽の度数がなります。
この太陽といっているのも本当の空に輝くあの太陽とは違っています。
(詳細説明をここでは書きませんが、ホロスコープの太陽とは「地球」のことです)

今日は太陽回帰ということで、私が生まれた時の話をしようと思います。

赤ちゃんは生まれてくるまでの間に母親の子宮の中で胎盤から酸素や栄養をもらって育っていきますが、生まれた後にその胎盤も役目を終えて体外へと排出されていきます。

母が愛媛県で私を産んだ直後のことです。それはおそらく私を産むためだけにしばらくの間住んで居た場所だったのではないかなと思います。どうも長くはそこに居なかったようなのです。何しろ夫婦で各地を転々と移動していたようなので、それも両親にとっては特別なことでは無かったのかもしれません。

出産の時に胎盤が「二人分」あるということを驚いているお産婆さんに母は聞かされたそうです。確認すると二つの胎盤は丸々と大きく同じ大きさで二つあったそうで、相当珍しい双胎盤という状態だったと。
状態によっては母体が危険になることもあるようなのですが、母の場合は超が付く安産だったと聞いています。陣痛が始まったと思ったらあっという間にぽろりと生まれて出てきたとのことでした。
「本当は二人いたのかもしれないってお産婆さんもね、言ってたわ」
と母が話していました。


それを知ったのは後に大きくなってからです。
ですが、私は小さい頃に毎日いつも一緒に居るはずの「お兄ちゃん?らしい存在」はどこ?って探していたのを覚えています。自分の周囲に居るはずのその存在がいつの間にか居ない、見つからないという感覚がいつもあったのを覚えています。居たのに居なくなったというのは、3歳ほどの小さな私には本当のことでした。
その感覚は忘れることなく、大きくなっても時折思い出していました。

学生時代のある時「双胎盤」で自分が生まれてきたのだということを知った時、もしかしたら本当にもうひとり居たのかもしれない…とすぐに思いました。
今では「バニシングツイン」と言われることもありますが、当時はそんな言葉はありませんでした。双子のうちの1人がお腹の中で育つ過程で、何らかの理由で突然消えてしまうということがあるのだそうです。実際に居たもう一人の子が体内に吸収されて物理的に消えてしまうという場合もあるそうです。

私はこの話を知らない幼い時からいつもお兄ちゃんと呼んでいる存在と一緒にいて、いつも助けてもらっているという実感がありました。お喋りしていたことや私にできないことをお兄ちゃんは上手に理解して教えてくれていたという記憶があるのは事実です。
近所に住んでいるお兄ちゃんを追いかけてみるものの、遊んでくれたり面倒を見てくれる人であっても「あれ?違うな。この人じゃない。」って思うということが何度かありました。


大人になって以降「お兄ちゃん」を探すことはありませんが、確かにとある時期にはその存在が居たのかもしれないなと思っています。
事実を確かめたいとは思っていません。私がそうだと思うならそうだろうと思っています。誰かに認めてもらいたいと思っているわけではないので、どのように読まれても聞こえてもいいと思っています。
それに対しての捉え方や意味付けは今日までの間に様々なことを知って、徐々に変わっていきました。
けれど私の中でお喋りのようなことが無くなったわけでもありません。


例えば、実際には何か物事を動かした時に、ホッと気を抜いてリラックスしていると映像や記号が突然パッと見えてきて「気をつけろよ」と教えてくれているかのように思えることが度々起こります。それをヒントに調べてみて早く気が付いてよかったと思うことは数え切れず。それは私よりもしっかりしていて冷静で全体を俯瞰していて判断力のある意識です。
「なるほど。そういうことか。」と思うことばかりなので、その部分においては私の個人的なことに近いことを担当している意識として認識しています。今ではあって当たり前の自分の機能のひとつとか、もう一つ違うところにある自分の意識として見ています。自分の一つの側面として。
それでも知らされた瞬間には「教えてくれた」という位置で受け取る自分も体験しています。

2003年から学び始めた大きな世界観の占星術を知ってからは、その「お兄ちゃん」を自分の生まれた時のホロスコープの中にある天体の意識のひとつとして考えてみるということをしていました。
10個の天体、そのうちのまず7個の天体は他者に投影したままにせずに自分の内側に存在させる、その天体の行動欲求、意識を自分が積極的に行動して獲得していこうということで練習していきます。
7つの天体とは、月、水星、金星、太陽、火星、木星、土星です。

ずいぶん昔から、私はつぶつぶと声に出さないままに独り言の多い日常ですが、占星術と出会って知ったことがあります。
様々な人格や様々な欲求がひとりの人間の中には当たり前に存在していて、どれかひとつに統一されているものでは無いのだということです。生まれた時のホロスコープにある10個あるいは7個の天体の表している資質や欲求が同じ傾向にあるということの方がなかなか無いことです。
自分というひとりの人間の中に噛み合わないような、あるいは真逆の資質や欲求がいくつも存在しているということを自覚した時に、一般的な社会の中で異常者扱いされてしまうような部分が内在していて自分はおかしいのではないか? と悩んでいる人も結構いると思うのですが、それも変なことじゃないって事がわかってきます。
自分への理解の糸口が占星術には存在していますから人によっては救いに感じることもあるのではないかと思います。

この様々な内在している自分のまだ発揮していない可能性を自覚的に意識的に使おうとすることで、バラバラになってしまっている自分の可能性をより統合化への道へと向わせていくことが出来るということになります。まだそこに手を付けていないということであれば、自分は可能性だらけの存在だということになるでしょう。思い立った時が自分への冒険のタイミングです。


写真と文  sanae mizuno
https://twitter.com/SanaeMizuno

 




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