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セコンドに「それはやめて!」と思う話(基本はRICE)

どうもトシです。今回は、

試合のインターバル中に、 セコンドに「そういう事しないで」と、 いつも思う話。

キックボクシングの試合で、 3ラウンドまたは5ラウンドに及ぶ試合であれば、 当然ラウンドとラウンドの間に1分間ほどのインターバルがあり、

この1分間のあいだに、 軽く水分を補給したり、 セコンドが客観的に見た 相手選手の弱点や、 戦い方のマズいところを選手に伝えたり、

試合中の怪我で出血があるのであれば、出来る限りの止血を行ったりするのですが、


このセコンド、残念ながら 急遽 セコンド役をやってもらう人の中には、 格闘技におけるスポーツ外傷の治療などの 知識が無い人も結構いて、

そういう人の中に (ダメージを受けた 頚椎や、 足などを揉む)という人がいます。

キックボクシングなど見ていると、 タイ人のムエタイトレーナーなどが、 インターバル中に (選手の痛みを少しでも散らそうとして) 揉んでいる?みたいなのですが、 

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(出展:ルンピニー ムエタイ スタジアム)

おそらく医療知識などが 一般に普及していない時代から続いている [悪しき習慣]ではないのかと思います。


基本的にスポーツ外傷や一般外傷の応急処置は(RICE処置)が最も適切な処置だと思います。

Rest(安静)・Icing(冷却)・Compression(圧迫)・Elevation(挙上)


外傷直後に適切な処置が行われると治癒は促進され、日常生活動作の獲得、スポーツへの復帰も早められます。


[Rest(安静)]
 損傷部位の腫脹や血管・神経損傷を防ぐ目的で、患部を安静に保ちます。筋肉や関節の動きを抑えることによって内出血も抑えられます。


[Icing(冷却)]
 2次性の低酸素障害による細胞壊死と腫脹を抑えるため、患部を氷で冷却します。15~20分冷却すると患部の感覚が鈍くなりますから外して、また痛みが出てきたら冷却することを24~72時間繰り返します。シップや冷えピタなどは深部の冷却効果はなく、キズや水泡がある場合は皮膚を覆ってしまうことにより感染源となるので適しません。


[Compression(圧迫)]
 患部の内出血や腫脹を抑えるため、腫脹部位を中心に腫れのない部分まで軽い圧迫を加えます。強い圧迫は循環障害をきたすので注意してください。


[Elevation(挙上)]
 腫脹の軽減と早期消退を図るため、患部を挙上します。理想的には患部を心臓より高い位置に挙上することです。内出血や腫脹は筋肉の多い部位では吸収されやすくなります。手足の末梢に広がると吸収は遅れるので、患部をできるだけ高い位置に置くことが重要です。

(出展: 一般社団法人町田市医師会)

初期の処置が適切に行われればすぐに軽快してしまうような外傷でも、多くの出血や強い腫れが生じてしまうと治癒は遅れてしまいます。

ケガして炎症がおきている患部を揉む事は炎症を悪化させてしまうのでRICEの真逆です。


特に ハイキックなどをくらって、頚椎にダメージがある場合に 頚椎を揉む行為は、 

適切に処置をすれば1~2週間で回復する程度のダメージであったとしても、
頚椎のようなデリケートな場所の負傷の場合は、 炎症が起きた直後に不用意に揉むことで 数ヶ月間くらい 治療期間が長引いてしまうことがあるので、 揉むのはやめてもらいたいといつも思っています。

(それでもタイ人のムエタイ トレーナーのマネなのか? 不用意に揉む人が結構いますが……)


僕はインターバル中に、そういうことをされると

「俺は、冷やす方向でお願い」といってますww

氷すら用意されてない場合も多いですが…

格闘技やってなくても、家族や職場の同僚の一般外傷の応急処置する事もあると思うので、基本な知識は大事ですね。

皆さんは、打撲部位を揉んだりしないで下さいね。

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