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なぜ「短パン」や「鹿皮の腰巻き」にこだわるのか?……[マット・グレアム著](ぼくは原始人になった)を読んでみた

ディスカバリーチャンネル「デュアルサバイバル」 4シーズンから 参加した、 原始的なサバイバル技術の専門家(インストラクター)のマット・グレアムの著者、
「ぼくは原始人になった」
を読んでみました。

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ディスカバリーチャンネルに時々出てくる「謎の人」

私は「デュアルサバイバル」という(元軍人のサバイバル技術の専門家)と(原始的なサバイバル技術の専門家)が二人で、
「番組側が案内した(文明[市街地]から極端に離れた場所で遭難した)状況から文明へと脱出する」デリバリーチャンネルのチャレンジ企画が面白くて、
結構見ていたのですが、

原始的なサバイバルの専門家?

この番組や別企画の「The Naked」 に出てきたりする(原始的なサバイバルの専門家) という人たちが 、結構 (謎のこだわり?)(信仰)とか(謎の自分ルール?)をもっていて

・砂漠だろうと、 トゲの生えた植物が大量に生えているジャングルで足が傷だらけになろうと、 雪原だろうと「短パン裸足をやめない」とか

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それが原因でケンカになったり


・「敬意をもって大自然に接すれば、大自然が自分の事を守ってくれる」と言っていたりとか

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・「大地を感じる衣類を着たいんだ」といい、[鹿皮の腰巻き]と[バッファローの皮でこしらえたサンダル]で野外活動をする。とか……

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……などなどの 「よくわからない自分ルール」をもって、 サバイバルチャレンジに参加する (原始的なサバイバルの専門家)という人達が 、私は とても謎で、そして興味を惹かれていました。

そしてそんな原始的なサバイバルの専門家の一人である (マット・グレアム著書)の「ぼくは原始人になった」 という本は、

彼が「どんな哲学をもっていて」「何をしてきたか?」が書かれている、マット・グレアム流の自然哲学書のような本です。

マット・グレアムという人

「ぼくは原始人になった」 この本には

原野で1人きりで、半年間もの自給自足生活を送ったり
・ アリゾナ州から700キロあまりの距離を歩いてユタ州の自宅へ帰宅したり
・人間vs馬の40㎞のレース (ユタ州の山岳地帯を抜けて川を渡り、街を駆け抜けるレース)で、
馬39頭と競い合い、馬37頭より早く走り3位になったり(走行時間 6時間57分)とか……

マットの超人的な身体能力や歩行能力で成し遂げた、すごいエピソードの数々が書いてあるのですが、

原始的なサバイバルの専門家の興味深いところ

私がこの本で一番興味深かったところは

「なぜ?彼ら原始的なサバイバルの専門家が 独自の自然哲学や自然宗教みたいなものを抱くのか?」というところでした。

彼ら原始的なサバイバルの専門家はアメリカ先住民の 原野でのサバイバル技術を参考にしていて、
マットがこの本で書いている内容には

ビジョン・クエスト(断食祈祷)

「 アメリカ先住民は大地と絶対的な絆を結んでいる」

そして、 その伝統や儀式の中に
アメリカ先住民の ビジョン・クエスト(断食祈祷) という精神的通過儀礼を経験することによって (大地と絆を結ぶ )という儀式があるそうです。

ビジョンクエストは 「最小限の所持品しか持たず4日間 ストーンサークルの中で 一人で断食をする」 という儀式であり、

アメリカ先住民は精神の核を見つけ、 生まれ変わり、 人生を方向づけるためにこれを行う。

強烈なビジョン(幻覚)を見る

ビジョン・クエスト(断食祈祷)は 「肉体を飢餓にさらすことによりエネルギーが失われ」 (可能性を吸収する余地を肉体に作る)という目的でおこなわれる儀式なのですが、

四日間の断食を過ごすことにより 大抵の人は何らかの強烈な幻覚 (ビジョン )を見ることになる。

その 幻覚 (ビジョン)を 見ることによって、原始的なサバイバルの専門家は (大地への助言)に耳を傾け(明確な思考)を 得ることができるそうです。


そうか…マットも「大地を 感じる服を着たいんだ」といって、 鹿革の腰巻を履いたりしていたが、

コディが 「どんな環境でも裸足で歩くことを貫く」というこだわりも、

「断食祈祷で(幻覚)ビジョンを見た結果」の (彼らなりの大地との絆の結び方)なんだなということがわかりました。


私の知人の 法律の先生も 比叡山での修行時代に 断食修行をしたりしていたので、


宗教と 断食の関わりは 非常に深いものなんだなということを この本を読んで知ることができました。


この本を読んで、今まで ディスカバリーチャンネルを見ていて、 よくわからなかった (アメリカ人の 一つの考え方)が知れて 非常に嬉しかったです。

おまけ。

個人的には マットが クリスマスに 「 一緒に暮らしましょう」 と 彼女にお願いされたが
「ボルダーの国定公園で 動物の生皮をなめして、 テントにしないといけないから3週間待って」 と彼女に話すと

彼女に振られてしまい 「古代の狩猟採集民だって人間との交流を生活に取り入れていたのに…… 自分は何て頑固で わがままなんだ」 

と反省したエピソードが、 超人的な身体能力を持つ世捨て人のようなマットの(人間らしい悩み)が見れて 面白かったですw

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