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こわいおもいで

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一部創作のホラー短編集です。 供養のためにときどき書いてます。
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#小説

呼ばれるひと

幽霊なんていない。
多くの人がそう言う。そんなものは気のせいだ、錯覚だ、幻想だ、と。
私もそう思っていた。

あんなことに遭うまでは。

大学時代、私は1歳年上のハルという女性と特に仲が良かった。
彼女は金髪のバンギャで、耳や顔にいくつもピアスを開けている上にパンクなメイク。すらっとした長身から伸びる細い四肢と目の下の隈がどこか狂気を感じさせて、ぱっと見ただけだとかなり近寄りがたい印象だったと思う

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『トンネル』―帰りしな

『トンネル』―帰りしな

「…さっきのじーさん、何やってん……」

止まった車のなかで、サトシがつぶやく。みんな思っていることだったが、誰も応えられるはずもない。放心状態だった。

しばらく沈黙が続いた。やがて、ハルが涙声でつぶやく。

「あのトンネル…なんかわからへんけど…やばい気配がいっぱいしてた…トンネル入ったときから、ずっと見られてた……車のなかに入ろうとしてて…」

それ以上は言葉にならないのか、ハルは押し黙って

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『トンネル』―行きし

『トンネル』―行きし

この季節になるといつも思い出す。
私が大学3年生だったころ、バイトのみんなで行った肝試しのことを。

当時のバイト先で、男女六人で仲が良かった。
私、バンギャのハル、かわいい系のユミ、インテリのケン、野球好きのユウ、お調子者のサトシの六人で過ごすことが多かった。春には花見に行き、夏にはビアガーデン、秋はフットサル、冬はスノボに行くのが恒例。
それ以外にも、仕事終わりにはしょっちゅう飲みに行って、大

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