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胸オペ体験記〜中編〜

前編はこちら

ついにオペが始まる・・・!その前に麻酔のお話

看護師さんと和やかに談笑していた僕。

これから、人生初の「全身麻酔」が始まります。

そういえば手術の前日、明るく元気な麻酔科のマッチョドクターがきて麻酔の説明をしてくれました。

医龍の阿部サダヲみたいな変わり者のドクターがくると思っていたので、拍子抜けでした。

マッチョDr.「明日は全身麻酔で手術です!全身麻酔やったことある?」

僕「ないです(マッチョやな・・・)」

マッチョDr.「麻酔にはコレコレこういう副作用があったり、まあ昏睡状態になって戻ってこれなかったりする可能性もゼロではないです!あとは気持ち悪くなったりする人もいたりします!あと、場合によっては、胸の大きい人は胸郭麻酔っていうのも全身麻酔と別に入れたりします。まあでも、大丈夫!

はい、これ同意書ね!(ニコッ)」

僕「はい・・・カキカキ(いや明日手術で、このリスク説明されても、じゃあ手術やめますとはならんしな・・・まあでも全国津々浦々の入院患者はみんなやっとるから大丈夫やろ)」

マッチョDr.は同意書を持って、爽やかな笑顔で帰って行きました。

※マッチョDr.は説明はちゃんとしてくれましたし、明るかったので良い先生です。感謝。

ドッキドキ!はじめての全身麻酔

さて、僕は、医龍の麻酔シーンが非常に強く記憶に残っているため

阿部サダヲ「いつーつ、むーっつ、にゃにゃーつ・・・ハイ、落ちた」で眠りにつくもんだと思ってました。(懐かしい)

緊張とほんの少しの不安と、ワクワクが入り混じった中で

全身麻酔投与が始まります。

看護師さん「今から麻酔薬入りまーす」

僕「はい(おっ、キタキタ!ほんまに麻酔かかんのけ?ワクワク)」

看護師さん「眠たくなりまーす」

僕(数字のカウントまだかなー♪フフフ)

僕(えっねむっ!なにこれ抗えな・・・・スヤァ

という感じで、体感7秒もかからずに全身麻酔にかかりました。

寝てる間に全部終わってた


看護師さん「・・・つをさん。たつをさん!」

ガラガラガラガラガラ=3

僕「ふぇ・・・」

看護師さん「手術終わりましたよ!

僕(えっもう・・?)

ガラガラガラガラガラ=3

看護師さん「まだ呼吸器ついてるので喋れないですし、これからしばらくは、なんども眠ったり起きたりすると思います(的なこと言ってた気がする)」

僕「ふぇ・・・スヤァ」

ガラガラガラガラガラ=3

キャッシャーに乗せられて、病棟まで運ばれていく間

薄れゆく記憶の中で、僕は思いました。

こういうとき、「手術は成功です!」とか言わへんねんな・・・

本当の地獄はここから


さて、手術は無事?終わったようでした。

本当の地獄はここからでした。

そう・・・24時間絶飲絶食耐久レーーーーース!!!!!

僕は、かつて1日だけ友人と3人で、断食にトライしたことがあります。

しかし3人とも空腹に耐えきれず、夜9時に近所の焼き鳥屋にいき、たらふく鶏肉を食った挙句ビールまで飲むという暴挙に出ました。

そんな僕が、術前から数えて37時間の絶食・24時間の絶飲をすることになりました。

横にいたオトンに

「腹減った。喉乾いた」を言っては眠りにつきを何回か繰り返し

やっと目が覚めてきたとき、

オトンが僕に向かって信じられない一言を放ったのです。

父さんが前入院した時はなあ、2週間絶飲食やったで

え・・・そんなことあるの?死んでまうやん?オトンすげー

ちなみに、術前&術後に食べてはいけない理由ですが、全身麻酔を打つときは、空腹状態でなければなりません。全ての筋肉が緩むので、胃に内容物があるとダメとか、そんな感じやったと思います(適当)

そして、術後もし容体が急変したときに、再手術をする際、また全身麻酔をする必要があるので、術後もお医者さんが良いよと言うまで食べれないのです。

僕の場合、胸の痛みよりも背中の痛み


とにかく、看護師さんが短いスパンで病室にやってきては

僕の体温と血圧を測っていました。

やっぱ術後は熱が出るんですね。

そして先生が良いと言うまでは、ベッドで絶対安静&寝返りが打てません。

普段寝返りが打てるという自由って素晴らしい。そう思いました。

術後の痛みはそれなりにありましたが、痛み止めの点滴があったおかげで、思っていたよりもマシでした。

それよりも、寝返りが打てないことによる背中の痛みと空腹がきつかったです。

なんども、背中のタオルの位置を変えてくれた看護師さんたち・・・忙しいのにありがとうございました。

朝の回診を心待ちにする

看護師さんから、朝の先生の回診でOKが出れば、起きて良いしご飯も食べて良いよ!と言われていたので、マジで執刀医はよきてくれ・・・と時計を睨みつけていました。

看護師さんも僕の目つきがハイエナのようになっていることを察知したのか

「あれ〜先生多分もうすぐくるんですけどね」

「う〜んまだかな・・・お腹すきましたよね!」と気を使ってくれました。

そうこうしているうちに

「おはようございまーす」と先生たちが回診にきました。

「白い巨塔」みたいな感じでずらずら白衣の人たちがくると思っていたら、現れたのは外科医っぽい格好の二人のドクターでした。

初めて執刀医を見たのですが・・・バリクソイケメンやないか。

イケメンDr.「うん、大丈夫やね!うまく行ったよ。起きて良いよ」

やだ・・・先生・・・カッコイイ//

うまく行ってよかったーーー!!!!!

先生が去って行ったあと、看護師さんがすかさず聞いてくれました。

看護師さん「ご飯先にする?トイレ先にする?」

僕「メシでお願いします!!!!!!!!!」

久しぶりに食った術後のメシは、今までのどんなメシよりも美味い・・・という訳ではなかったけれど、全細胞に染み渡るような、全身のエネルギーが満ちていくような感覚がしました。

傷ついた悟空がカプセルに入って傷を癒してる時もこんな感じなんだろうなー

中編はここまで!

後編はこちら!




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