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『経営者を育てるアドラーの教え』3

「事件は会議室で起きているんじゃない!現場で起きているんだ!!」のマインドが企業を成長させる

この話の大事なポイントは二つあります。一つ目は、長老たちは誰一人としてロバが逃げた現場であるロバ小屋にいかなかったということです。それから二つ目は、長老たちはロバの立場ではなくて人間の立場で会議をしたということです。

『経営者を育てるアドラーの教え』

『町の愚か者と迷子のロバ』という物語。
町の知恵者である長老たちは逃げたロバをどう探すかで三日三晩議論を繰り返すだけ。
片や、愚か者とバカにされていた男はロバ小屋に行き、ロバの身になって考え、ロバを見つけるという話。

何か問題が起こっても、今の多くの経営者は現場に出向かないと著者は言います。
受け取ったわずかな情報を元に、自らの知識と経験から社長室にいたまま判断を下すと。
MBAを取得したエリート経営者に特に多い傾向だそうです。

トラブルが発生した時、楽天の三木谷社長はよく現場の人間と話をしたがりました。
プロジェクトの報告を受ける時は、マネージャからではなく現場担当からの報告を好みました。
楽天でマネジメントをしていた頃は、現場スタッフが社長と話す良い機会くらいにしか思っていませんでした。
本書を読んで、社長はより現場のことを知りたかったのだなと思います。

中堅以上の企業規模になると、なかなか経営者が各現場まで行くことは難しいかもしれません。
しかし、少しの工夫でより現場に近づくことはできます。
何が起きているのか、何が問題なのかを、現場担当から直接聞くことで、より正しい判断ができ、課題解決もプロジェクトもスムーズに進むみます。
楽天の成長はなるべくしてなったということでしょう。

今日、あなたはどの現場に足を運んでみますか?

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