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同性カップルが共有名義で家を買うことの、メリットとリスク

こんにちは!プリンセススクゥエアーの笠原です。

最近「ペアローン」で住宅購入をされる同性カップルさんも少しずつ増えてきたように思います。「ペアローン」で購入すると、家が二人の財産である「共有名義」となることはご存じでしょうか?


共有名義とは

家には、それぞれ持ち主の名前が登録されています。

これを「不動産登記」と言います。
大抵は住宅購入時に司法書士さんに依頼をして「登記」を行ってもらい、公的な証明書を発行してもらいます。
これがあれば、この家の正式な所有者が誰か、ということが証明されます。

この「登記」の上で、二人でお金を出し合って購入した物件の場合は、お金を出した金額の割合ずつお互いが家を所有している状態、つまり「共有名義」で家を所有している状態となります。この、お金を出し合った割合のことを「持分比率」と言います。


共有名義で家を持つことのメリット

ただ、同性カップルさんが自分たちの住む家を買おうと思った時、必ず共同名義で所有をしなければならないわけではありません。カップルの片方が自分だけでローンを組み、一部をパートナーに補助してもらうという形を取ることもできます。つまり、「登記簿」には、ローンを組んだ方だけの名前が記載されることになるわけですね。

ただ、残念ながら「同性婚」ができず、法律で配偶者であることが明確ではない「同性パートナー」には、相続権がありません。そのため、家を持っている方が先に亡くなってしまった場合、家はその方の血縁の家族のものになってしまいます。結果、パートナーの方は家を追い出されてしまうこともあるのです。

そんな時、「共有名義」で家を持っておけば、少なくとも半分はその家が自分のものになりますので、どちらかが亡くなっても生活の場所を守ることができます。共有名義の家の売却は、名義を持っている全ての人が合意しないとできないため、たとえ家の半分の権利がパートナーの血縁者に移ったとしても、その人が勝手に家を売ってしまうことはできなくなるのです。


共有名義で家を持つことの落とし穴

ただ、共有名義で家を持つことには、注意点もあります。

パートナーが亡くなってしまって、家を手放したいと思っても、相続権の移ったパートナーの血縁者がそれを拒んだら、売却が難しくなる可能性があります。

また、パートナーが病気や怪我で働けなくなってしまった時、ローンを払い続けることが難しくなったりするケースもあるでしょう。考えたくはないですが、何らかの理由でパートナーシップを解消することになった場合も、売却するのかこのままどちらかが所有し続けるのか、難しい選択を迫られることになります。

事前に「万一のこと」を想定して話し合っておくこと、公正証書などで万一の時に家をどうするかを定めておくことが予防策になるかもしれません。


万一の時には自分が持っている権利分のみ売却することも

もしものことが起こってしまった場合には、家の権利のうち「自分の持っている分」だけを売却することもできます。もう一人の家の権利を持っている人に、自分の持っている権利を売ることができれば、最も穏当に解決ができそうです。権利を持っている人に相談して共同で家を売却し、それぞれの持分だけのお金を得て、新たな引っ越し先を探すのも一つの手でしょう。思い出の詰まった家を離れるのは悲しい事ですが、揉め事が続くよりはよいというケースもあるかと思います。

どうしても交渉がうまくいかない場合には、不動産会社の中には、土地や建物の一部の権利分だけでも買い取ってくれる業者もあるようです。弁護士や不動産売買に詳しい専門家のアドバイスも仰ぎながら、進められるとよいでしょう。


家を持つことの厳しさと幸せ

こう「万一のこと」の注意点を書いていくと、住宅購入がとても面倒なもののように思える方もいらっしゃるかもしれません。ただ、自分たちだけの家を持てることの安心感や幸福感は計り知れないものです。また、まとまったお金が必要になった時に家を売却することで資産を得られるというメリットもあります。

リスクもあれば、良い点もある中で、自分たちにとってはどちらの方がよい選択なのかじっくり検討した上で、住宅購入に踏み切れるといいですね。

ご不安や相談など、いつでも受け付けています。是非お問合せください。

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