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賃貸物件を追い出された!? あるYouTuberの体験談から考える住まい探し

皆さまはYouTubeをご覧になりますか? 私は英会話、異文化紹介、精神医学、ペット、DIY、映画の予告編などの動画を見るのが好きで、登録チャンネルは雑多を極めています。

今日は私のお気に入りのYoutubeチャンネルのひとつ「田舎暮らしのビル」(こちらで知った「賃貸物件の思わぬ事件」「持ち家を探すきっかけ」をご紹介させていただきます。

ビルさん(私は親しみを込めて「さん」付けで呼んでいます)は現在、静岡の山奥の別荘地の一軒家に住みながら、DIYで家を改修している様子を動画にして配信しています。その家を買ったきっかけは「賃貸物件に住んでいた際に、大家さんから立ち退きを要求されたから」。

「そんなことってあるの?」と思い調べてみると、一般的に大家さんから立ち退きを要求される理由としては、大きくふたつあるようです。

(1)住み続けるのが危険なほどの建物の修繕や解体が必要になった場合
(2)大家さんやその家族がその物件に住む正当な理由がある場合

https://risesogo.jp/column/evacuation/tachinoki-2/

ビルさんが立ち退きを要求された理由がどのようなものだったのかは、動画では語られません。しかし玄関先で怒鳴る大家さんが一部の映像に映っていたり、ビルさん曰く「当初は弁護士に依頼して裁判を起こそうと思った」とのことで、穏便な理由ではなかったようです。

「他の賃貸物件に移ることもできたのでは?」と思われる方もいらっしゃるかと思います。ビルさんが他の賃貸物件を探すことを躊躇した理由として、ご自身が天涯孤独の身であることを挙げられていました。賃貸物件に住むには保証人が必要です。保証人には、物件を借りている人が何らかの事情で家賃を滞納した場合、代わりに支払う義務があります。友人・知人などに依頼するには責任が大き過ぎるため、身元のはっきりした親戚などに限定されることがしばしばあります。

「では保証人がいない場合は賃貸物件を借りられないのか?」そんなことはありません。保証人の代わりに「賃貸保証会社」を利用する方も増えています。しかし大家さんの立場としては、「何かあったときに家賃を保証してくれる親戚がいない上に、孤独死などの事態となればその部屋は事故物件となり、次の借り手が付きづらい」という思いが付きまといます。そのためにシングルの方にはなかなか賃貸物件を貸しにくいのも現状です。

このようにいくつかの理由から、ビルさんは「保証会社に結構な額のお金を払って賃貸物件に住み続けるなら、いっそ自分で家を買った方がいいのでは」と考えるようになります。

そこでビルさんは移住者への優遇施策のある地方自治体を探し回ります。しかしその対象の多くは子どもがいる世帯や夫婦二人の世帯。自治体としても若年層の定住者を増やして税収を上げて地域を豊かにしたいという思いがあり、「誰でも歓迎!」とはなかなかなりません。

加えて、ビルさんは40代無職。返済能力があると判断されにくく、ローンを組んで家を買うことは難しい状況です。家を買うなら現金一括で支払うしかない! そんな中で目に留まったのが、130万円で売りに出されていた静岡の山奥にある中古の別荘。購入までにもいくつかのハードルがありましたが、2023年の2月、無事に新しい家に引っ越し、現在もDIYを進める様子が毎週日曜日に公開されています。

さて、ビルさんの動画を見て私が感じたのは「賃貸物件に住み続けることの危うさ」「家を買うタイミングは運命のようなもの」。LGBTsは親へのカミングアウトのハードルから、保証人を依頼することが難しい場合も多くあります。では保証会社を使えばいいじゃないか、と安易に言うことはできません。ビルさんのように何らかの事情で収入がない場合は、そもそも物件を紹介してもらうことも難しいからです。

そして家を買うには、その人その人のタイミングがあります。ビルさんがある動画で語っていたお話の中に、こんな内容がありました。

自分はバイクに乗って世界中を走り回り、北海道の雪原でキャンプもしたし、アラスカの北の果てまで旅したこともある。その時々、各地で、家に泊めてくれたり食事を提供してくれたり、さまざまな人にお世話になったことに感謝している。今度は自分が人を招くことができるように、この家を修繕して快適に過ごせるようにしたい。

https://www.youtube.com/@user-dy8hx4lg8q

「なんだ、ビルさんの動画っていつも笑いを取る方向だけど、内面にはしっかりした目的と情熱を秘めているんだ」と、背筋が伸びたのを覚えています。

ビルさんはご近所さんが亡くなったことを取り上げた動画の中で「自分が死んだ後のことなんか知ったこっちゃないと思っていたけれども」と語られていました。人には誰でも自分の人生を振り返る機会があるのでしょう。そのときに「家を買おう。それが自分が自分であるための手段だ」と考える人も、必ずいると思います。そのタイミングはその人にしか分からない、もしくはその人にも分からないことなのかも知れません。

この記事を読んでくださっている方が「このまま賃貸物件に住み続けられるんだろうか?」と不安に思われたら、もしくはパートナーの引っ越しやご自身の転職などの転機に「この際、家を買おうかな」と思われたら、プリンセススクゥエアーにお気軽にご相談いただけますと幸いです。

私自身も親とは疎遠になっており、20年以上実家には帰っていません。その状況でパートナーのDVから逃げる際に、プリンセススクゥエアーを見付けました。そしてマンションを購入したことで、自分の人生にやっと自信と責任が持てると、腹の底から湧き上がる自分の力を感じました。そのような運命的な機会に皆さまをサポートできることを、心から嬉しく思います。

プリンセススクゥエアーも公式YouTubeチャンネル(こちら)をご用意しています。ぜひご覧ください。

日々を快適に過ごすために、住まいと暮らしのアイデアを、引き続きお届けして参ります。「こんなテーマを取り上げてほしい」といったご意見がありましたら、ぜひお寄せください。

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