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幼稚園ブルー

マリッジブルーやマタニティブルーという言葉はあっても、
果たして幼稚園ブルーって言葉が存在するかどうかは知りませんが・・

子供が大きくなっていよいよ来春から初めての幼稚園となれば、
おじいちゃんおばあちゃんちに行っても、
近所のオバちゃんに会っても、
みんなみんな同じ質問をしてきます。

「あれ?今度幼稚園かな?」
「何幼稚園に行くの?」
「一人でバスに乗れるかな?」
「ママがいないよーって泣かないかな?」

なんてホント余計な事言う無神経な大人がね、いるんですよ。

そうでなくても、その頃の外出といえば、幼稚園説明会だったり、幼稚園へ制服受け取りに行ったり、
入園用の親や子供の買い物だったり、子供にとってはさほど楽しくないことばかりです。

こうなると、買い物先の店員までもが
「今度幼稚園?随分大きいわねぇ~、シッカリしてそうだし安心だわねぇ~」
なんて言ってくるからもう子供はゲンナリ。
お願いだから放っといてくれぇ〜!

子供にしてみたら、
お母さんは明けても暮れても幼稚園幼稚園言ってるし…

「ホラ!コレい~でしょぉ~~~っ?こっちもトーマス!
これにウィンナー入れてお弁当持ってくんだねぇ~?楽しみだねぇ~?」
「この靴履いてこ~ね~♪このバッグ、お母さん作ったんだよ~スゴイ?ねぇ、スゴイ?」

あーこれ、数年前のワ・タ・ク・シでございます(≧≦)
ごめぇーん、うるさいですねぇ。
大人だって、やっかましぃ!って思いますよね。

でも、必死だったんだもの。
私だって親としての幼稚園1年生だったし。

大人の都合はさて置いて、
子供は毎日同じ事をあちこちで聞かれて、一体全体幼稚園ってとこは
どんな事が待ってるんだぁ?って、そりゃ落ち着かないでしょうねぇ~。

結婚前の女性が不安になるように、
出産前の妊婦が不安になるように、
入園前の子供だってブルーにもなりますよ。
10人が10人、楽しみにしてるわけじゃないんだから。
大人側も配慮が必要ですね。
一緒に居る私だって、ああまた聞かれた、って思ったくらいだもの。

さぁ、そんな時はお母さんの出番です。
誰かに話し掛けられ戸惑ってる子供を見たら、
「ごめんなさいね?ちょっとブルー入ってますんで・・・」とか
相手が年配の方なら、
「幼稚園って言葉に神経質になっていますのでスミマセン・・・」
と、フォローしてあげるといいかもしれません。

そして、めでたく入園するとまた、次なる質問攻撃が来ます。
「ドコの幼稚園?何組??先生の名前は???」
わかるんです。
聞く方だって挨拶代わりなんだし悪気も無いことは。
おじいちゃんおばあちゃんにしてみたら、可愛い孫の事を聞きたいだけなんだし、孫との会話のネタに知っておきたいし、
でもまたすぐに忘れちゃうから、また知りたくって聞いちゃうんです。

ウチの子なんて2人とも愛想の良い子ではないから大変でした。
一日に何度も聞かれると、だんまりで私を睨みつけた後、
「さっきもう言った!!!」
それでも促せば、
「お母さんが言えば!」でしたから。

#創作大賞2024
#エッセイ部門  

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