第21話 プール開き
6月は、各学校でプール開きが行われる時期だ。ここから夏休みを挟んだ8月下旬まで体育の授業で水泳が行われることとなる。私は、幼い頃から水への恐怖心が強く、水に顔を浸けることすら苦手としていた。小学生の頃は、この夏の時期の水泳の授業が憂鬱だった。中学校、高校と年齢を重ねていくと水泳の授業が嫌だと言う生徒が増えてくる印象があるのだが、小学生特に低学年の頃は、水泳の授業が好きという児童が大半だった。水泳の授業が憂鬱な私のような児童は少数派だった記憶が残っている。私の通っていた小学校では、小学校3年生の頃には、基本的には皆25mを泳ぎ切ることが出来ていた記憶があるのだが、数人は、まだ25mを泳ぎ切ることが出来なかった。その一人が私だったのである。それでも少しずつ苦手を克服し、4年生になると25mを泳げるようになり、そうなるといつの間にか50mも泳げるようになっていた。運動神経の良い友達が私が25m、50mを泳ぎ切ることが出来た時に喜んでくれたことが今も思い出として残っている。
このように良い思い出も残ってはいるのだが、やはり基本的には、水泳の授業は苦手だった。
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