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楽器の練習における不思議な現象

 ティンパニを代表とする太鼓系、トライアングル・タンバリンのようないわゆる小物楽器、そしてマリンバ・グロッケン等の鍵盤打楽器、一通り演奏します。でも、鍵盤打楽器は得意ではありません。バチが楽譜通りの正しい音に届いてくれないのです。

 昨年2021年は不調な年で、出勤するのが精いっぱい。帰宅すると食事もせずに横になってしまうような状態でしたので、いわずもがな、マリンバには3月の打楽器アンサンブルグループの演奏会以来1年近く触っていませんでした。

 年があけて、幸いにも体調が回復してきてマリンバの練習をする気力も蘇ってきました。練習を再開した時は勿論、違和感でいっぱいでした。

 それなのに、何故か少しの練習でかなり調子が上がって来たのです。10年以上練習して、これが私の限界かと思っていた曲がスムーズに演奏できるのです。うまい具合にバチをささえられなかった左手の薬指も良い位置にホールドできます。

 高校生のころ、吹奏楽部の先生だったか、あるいは講師の先生だったかが言っていました。「数日練習しなくてうまくなることがある。それは君たちが人として成長しているからだ」。練習せずにできるようになることを時折感じていたので、妙に納得したものです。

 成長期の高校生なら、そういうこともあるでしょうが、この年になって、しかも1年近く練習せずにいて、演奏が向上することがあるなんて、こんなこともあるのかととても不思議です。

 世によく言われる、「始めるのに遅すぎるなんてない」というのに、ちょっと近いものでしょうか。

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