オモチャじゃないよ シリーズ カスタネットは試行錯誤
トライアングルより、タンバリンよりオモチャ感が強いのはカスタネットでしょう。幼稚園や小学校で、誰しもが片手にカスタネットをのせ、もう片方の手を表裏ひっくり返しながらお歌に合わせて”カチッ、ウン、カチッ、ウン”と叩いたことがあるのではないでしょうか。
同時にフラメンコの鮮やかなイメージを合わせもつのがカスタネット。
ラベル『スペイン狂詩曲』、ファリャ『バレエ組曲 三角帽子』、サンサーンス『サムソンとデリラ バッカナール』...オーケストラでもカスタネットは使われます。
オーケストラに対抗できる音量、多様なリズムのために、どうすれば最適か演奏者は試行錯誤します。フラメンコのような奏法でいけるのか。楽器の根元を持って膝に打ちつけたり、棒を取り付けて操作性を向上させたり。片手に一つ持って、ピアノのように指を使って細かなリズムを表現するのか、あるいは台にセッティング(テーブルカスタネット)して演奏するのが良いのか。
棒を取り付けるにしても、プレートを挟んでとりつけるか、プレートの片側に2枚ともとりつけるか。
テーブルカスタネットのスプリング(スプリングで上側の一枚を引っ張って叩いた後に開くようにしている)の張力をどの程度にすると、リズムと音量が丁度よい加減になるか。バチを使う楽器とかけもちして、バチを置く時間がない場合、テーブルカスタネットならバチで叩けるので必然的にこれを選択するかな。
日本カスタネット協会という団体、大御所音楽家の皆様が名を連ねています。
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