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大工を飼うオンナ

気がつけば2月も半ばに差し掛かろうとしています。
あっというまに立春も過ぎ、「立春が新年なんだから、それまでに大掃除(大浄化)をすればいい!」と心に誓っていたことも果たせず、今にいたってしまっております。

こちらのブログも今年はもっと充実させていこう!と思っていたのですが、書き留めておきたいことは多々あれど、アメブロの方もしばらくお休みしてしまっております。
今一番更新頻度が高いのはTwitterでしょうか。と言えど、これもリアルタイムでの呟きではなく、数時間経ってから写真と記事をあげる備忘録と化しております。SNS活用は風の時代のキーワードと言われていますが、もしかして風に乗り遅れているということでしょうか・・・

さて、前の記事が1月頭、その後新月、満月、立春と絶好の記事を書くタイミングを逃してしまったわけですが、その間何をしていたかというと・・・
「HIMEMIYA」のお仕事の波がやってきていたのですね。

お寺様にお見積りに出かけ、お見積りを作成し、商談に。
商談がまとまれば、施工のスケジューリングや調整。
施工時の立ち合いもさせていただきました。
(いなくてもいいのですが、広報・MarCom用の写真も撮りたいし・・・)
そして施工が終わればご挨拶とレポーティング。

ほとんどの部分は親方(現代の名工)にお任せしてあるので、最後にチェックしてGoサインを出すだけなのですが、それでこれが複数の案件で起こってくると、もう「嵐」です。もちろんその「嵐」にはうれしい悲鳴が伴っていますが(笑)

おかげさまで波に乗れてきたというのが小さいながらも実感できるようになってまいりましたが、そうすると今度は親方が新たな作戦を立ててくる。親方が語る、親方のイメージを具現化して落とし込む。

そんな中で親方の私への接し方が明らかに変わってきました。

これまでは「あんたの考えてることは『高すぎる!』」(=高尚すぎる、理想論ばっかり、絵にかいた餅状態)とことあるごとに言われておりました。ですが最近は「あんたは高いところに居続けないといけない。それが可能になるように、それ以外のことはワシが全部引き受ける。例え地べたを這いずり回る必要があろうと、あんたが上に居られるように、ワシが全力を尽くす。」とおっしゃるようになりました。(聞き苦しい、わかりづらい播州弁を一般的な言葉として表記しております。)

このスイッチがどこにあったのかは知りませんが・・・
さらに「HIMEMIYAに飼われている、お抱えの大工です。」という自己紹介まで!
「『名工さん』をお抱えにしてらっしゃるなんて・・・すごいですね。。。」と親方がおっしゃると受け取る側もジョークにはなっていません。

もう身に余る光栄としか言いようがありませんが、それに見合うオンナシャチョ。であり続けなければと改めて心に誓いつつ、自分の役割に向き合っております。

そしてその先から親方に怒鳴られます。
「あかん!そんなこと、若いモンにやらせないと!取引先さんが来て、見られたらどうするんや!」・・・施工の後片付け、ホウキを持ってお掃除してただけなんですけど。

一つ言えるのは、確かに私は「高い」・・・理想論からスタートしてしまうところがあります。でもこのHIMEMIYAのお仕事は、神社仏閣、文化財に携わらせていただくという面と、さらに「世界で唯一の技術」を武器に「名工」とタッグを組むというこの上ない条件で進んでいくが故に、「高い」部分は持ち合わせていきたいと心に決めておりました。商談がうまくいかずにくじけそうになった時も、決して譲れない部分がありました。「それは無理じゃない?」というアドバイスも検討はするものの、結局受け流してきました。

「高いな」から「高いところに居続けな」という言葉を聞いて、譲らずに貫いてきたことが間違いじゃなかったなあと思う、2021年立春。もう少しこのまま歩みを進めてみよう・・・いえ、走ってみようと思っています。

その方が私らしいと思えるから。

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