アメリカ生活に必須のSSN(ソーシャルセキュリティナンバー)が3か月かかってやっと取得できた話(中編:役所でたらい回し!?)
前回から引き続き、Social Security Number: SSN取得までのあれやこれやです。
申請から6週間が経過し、どうやら申請書類上のステータス(L1ビザホルダー)とDHSのシステム上のステータス(永住者)の不一致が原因らしいと分かったところから再開します。
DHS違い!?電話では埒があかず
Social Security Office(SSO)によると、本人自らがDHSに連絡してステータスを「永住者」→「L1ビザホルダー」に変更するよう依頼する必要があるとのこと。
早速SSOの窓口の担当者から教えてもらったDHSの電話番号にかけると、自動音声での案内。
音声ガイダンスの選択肢を聞いて選ぼうするも・・Developmental Disability、Mental Health、Pregnancy & Parentingなど、明らかにビザやら永住者やらとは関係ない選択肢ばかり。
それもそのはず、よくよく調べてみると、教えてもらった電話番号は、Illinois Department of Human Services(イリノイ州福祉事務所)のもの。
きっとDHS違いで間違えたのだろうと当たりをつけ、SSOに戻って正確な問い合わせ先を確認すると、正解はDepartment of Homeland Security(国土安全保障省)。
初歩的な勘違いに脱力するものの、既に1か月半待たされている私としては、これくらいの手間ではへこたれません。
改めて電話番号を教えてもらい、再度電話してみるものの、このDepartment of Homeland Security: DHSがなかなかの曲者。
というのも、DHSの配下に複数の機関・部署が紐づく形で運用されており、どの機関・部署が担当なのか分からないと適切な窓口に電話がつながらない仕組み。
恐らく、United States Citizenship and Immigration Service(米国移民局)かUnited States Customs and Border Protection(米国税関・国境警備局)辺りだろうと推測するも、電話では埒があかず。
こうなったら直談判しかないということで、そのままUnited States Citizenship and Immigration Service: USCISの入ったビルに乗り込むことにしました。
(そもそも、国の?システム上の重要な個人情報を、電話一本で簡単に書き換えてくれるとは到底思えなかったというのもあります)
USCIS?USCBP?でたらいまわし
という訳で、シカゴダウンタウンのW Ida B. Wells DrにあるUSCISが入居するビルへ。
まずはビルの総合受付で事情を説明したところ、United States Customs and Border Protection: USCBPの窓口へ行ってはどうかとのこと。
1階廊下の突き当たり右手の小さな部屋の中にあるUSCBPの窓口で再度事情を説明すると、I-94を見せてくれとのこと。
手持ちのI-94を見せると、一瞥して「I-94上のClass of AdmissionがL1になってるから、システムは間違ってないよ」の一言。
「確かにI-94ではL1と表記されているが、SSNの申請時の照合で不一致になるのだ」と抗弁するも、USCBPではI-94以外の情報は扱っていないからと剣もほろろ。
仕方なく総合受付に戻り、またしても状況を説明すると、先ほどとは別の担当者が「USCISかUnited States Immigration and Customs Enforcementでは?」。
じゃあそこに行ってみようじゃないかと、2階に行ったり8階に行ったり、事情を説明したり書類を見せたりを繰り返すも、状況を打破できる人は現れず。
さすがの私も刀折れ矢尽きる思いで再度総合受付に戻ると、担当者もさすがに哀れに思ったのか、奥に引っ込んで何やらごそごそとキャビネットを漁り始めました。
キャビネットから引っ張り出され、ペラっと私に手渡された1枚の紙に書かれていたのは「SAVE」の文字。
「その紙に情報が誤っている場合の問合せ先が載っているから連絡してみたらいいよ」の一言はありがたかったものの、その一方でこれ以上ここで出来ることは無いよという雰囲気も感じたため、担当者にお礼を言い、カフカ的に憂鬱なこのビルを後にしました。
一時退散して、遅めのランチ
たらい回しの末1枚の紙を手に入れただけに終わったことに疲弊しつつ、遅めの昼食。
SSOの近くの日本食のレストランでランチして、気持ちを落ち着けます。
TenGoku Aburiya
651 W Washington Blvd, Chicago, IL 60661
https://www.yelp.com/biz/tengoku-aburiya-chicago-2
改めて手渡された紙に目を通したりインターネットで調べたりしてみたところ、SAVEというのはSystematic Alien Verification for Entitlements Programの略で、USCISが提供している外国人の移民情報の認証をオンラインで確認するためのシステムのよう。
米国の運転免許証取得の際にSAVEに関連するトラブルで困ったという体験談がいくつか見つかりましたが、それでSSNが発行出来なかったという話は見当たりません。
一旦SAVEの紙は仕舞い込み、レストランを後にして、SSOが閉まる前に再度SSOに戻ることにしました。
SSOに戻り、エビデンスを入手!
USCISなりUSCBPなりの窓口担当者と話しながら感じたのは、そもそも具体的に何を改善する必要があるかを私含め誰も理解していないということ。
当初、私は「DHSのシステム上のステータスが誤っているから、それを変更して欲しい」という問合せはそれなりに頻繁に発生している(だから担当者に話せばすぐに事態は了解されて、適切な窓口に案内されるだろう)という前提で行動していたのですが、どうもそういう訳ではなさそうです。
USCISやUSCBPからすると、I-94上のステータスが誤っているならともかく、I-94が正しいのであれば彼らとしてはそれ以上出来ることが無い。
一方、私としても、照合先の「DHSのシステム」というのが具体的にどの機関が管轄している何という名称のシステムなのか(それがSAVEなのか、はたまた全く別の仕組みなのか)を把握していない。
これでは話が平行線になるのも当然です。
という訳で、再度SSOに戻り(これで7度目の訪問)、「DHSのシステム」なるものの管轄機関とシステム名を教えてもらえないかと窓口で掛け合います。
が、システム間の照合は裏の仕組みで自動的に行われているためか、SSOの窓口担当者は具体的な管轄機関やシステム名は知らないとのこと。
しかし、私としてはそれで簡単に引き下がる訳にはいきません。
ここで追加の情報を得られなければ、またしてもたらい回しに後戻りです。
そこで、「あなたが操作しているその画面上に出ているエラー情報のエビデンスをもらえないか」と切り口を変えて依頼。
セキュリティ上難しいかと思いきや、「それなら良いわよ〜」とばかりに画面をそのまま印刷して手渡してくれました。
受け取った紙には、次のように書かれていました。
確かに、「DHS IV Resp」という欄に「PERMANENT RESIDENT」と記載されています。
管轄機関やシステム名はここから読み取れないものの、エラーが発生していることのエビデンス、そしてSSOが把握している限りのエラー内容は最低限入手出来たということで、この日はこれで帰宅することにしました。
朝方にSSOでステータス確認して以降、電話をかけたり、たらい回しになったり、またSSOに戻ったりと、まさかの一日がかり。
それでも、朝と比べると、SSNが発行されない理由が分かり、更にエビデンスも入手することが出来、この日大きく事態が前進したことは間違いありません。
長くなりましたが、次回で完結です・・
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