ベンチャー企業とスタートアップ企業、その違いを解説してみた
みなさんこんにちは!ぷりべん編集部です!
皆さんはベンチャー企業とスタートアップ企業の違いをご存じでしょうか。
結論、ベンチャー企業とスタートアップ企業に明確な違いはありません。
色々な記事や動画で「ベンチャー企業が~」「日本のスタートアップが~」などと言われていますが、それは作成者の感覚によって区別されている場合があります。ベンチャー企業の中にも、生粋のベンチャー企業のような企業もあれば、スタートアップ企業に似た色のベンチャー企業もあります。逆も然りです。しかし、ベンチャー企業とスタートアップ企業の特徴にはいくつかの違いがあります。今回はその、ベンチャー企業とスタートアップ企業の違いについて解説します。
①ベンチャーとは
まずはベンチャー企業について確認しておきます。
ベンチャー企業は実は和製英語です。日本独特の呼称で主に、設立後間もない会社の事を言います。また、常に大きな成長を狙っていることもベンチャー企業の特徴です。
社員数が少ない=ベンチャー企業の認識をもたれている方が多いのではないでしょうか。しかし、ベンチャー企業の定義は広く、規模の小さな会社だけでなく、規模が拡大した企業でもベンチャー企業と呼びます。例えば、株式会社ディー・エヌ・エーは社員数が約2000人に上りますが、永久ベンチャー企業を掲げており、ベンチャー企業として取り上げられることがほとんどです。
またベンチャー企業は、意思決定スピードが速いという特徴があります。企業の性質上、意思決定までに時間がかかる大手企業に比べて、ベンチャー企業は意思決定までの時間が短く、短期間で仮説・実証事件を行うという特徴があります。また、ベンチャー企業は小回りが効くので大手企業は手が出せない領域の事業にチャレンジすることができます。
その結果、社内ベンチャーやイントレプレナーと言われるような、大手企業が子会社としてベンチャー企業を設立することがあります。また自社と似た領域のベンチャー企業に対して出資、買収を行うことで事業の拡大を狙うこともあります。
また大学などの学術機関からベンチャー企業が誕生する場合もあります。このようなベンチャー企業を大学発ベンチャーと呼んだりします。
このようにベンチャー企業と行ってもその定義は広く、ベンチャー企業の中でもいくつかの種類に分かれています。設立後間もない会社、常に大きな成長を目指している会社、大手企業では手の出せない領域の事業に挑戦している会社などの事をまとめてベンチャー企業と読んでいます。
②スタートアップとは
スタートアップの定義も曖昧です。しかし、今までにないこれまでの常識を覆すプロダクトを生み出し、イノベーションを起こすことを目的する企業に対して使われることが多いです。後でも詳しく説明しますが、スタートアップ企業はこれまでに無かったビジネスに挑戦するため、全てを一から創り上げることになります。例えばビジネスモデルや市場の開拓などです。そのため、世の中に受け入れられるまでに時間がかかる、受け入れられるように何度も試行錯誤を繰り返し形を作る楽しみがあります。またスタートアップ企業は競合が少ないです。そのため世の中に受け入れられ、市場がある程度成長すると、企業も急成長させることができ、大きな利益を得る、市場で有利なポジションを獲得することができます。この事業と言えばこの企業のように業界を代表する企業になれる可能性も秘めています
③ベンチャーとスタートアップの違い
ここからはベンチャー企業とスタートアップ企業の特徴の違いについて「目的」・「ビジネスモデル」・「規模、環境」・「資金調達」の項目ごとに解説します。
目的
ベンチャー企業とスタートアップ企業の大きな違いはその目的にあります。
ベンチャー企業
ベンチャー企業は中長期的に課題を解決することを目的としています。既存のビジネスでは解決できていない課題に対し、既存のビジネスをベースに独自の付加価値を付けることで課題の解決を目指します。既存のビジネスや規模の大きな会社では解決できていない課題に取り組むことができるのがベンチャー企業の醍醐味と言えます。大手企業に比べるとリソースは少ないですが、今の業界や世間にある課題や不満、悩みを直接的に解決できるのはベンチャー企業ならではです。ベンチャー企業は限られたリソースをどのように使うかがカギになります。
スタートアップ企業
スタートアップ企業は、短期間でのイグジットを目的としている傾向があります。これまでにない、新しいプロダクトを生みだことでイノベーションを起こし、社会の常識を覆す、新しい常識を作るため、短期間でプロダクトを作る必要があるためです。最近だと、フードデリバリーやモビリティ業界のスタートアップが増えています。
ビジネスモデル
ベンチャー企業とスタートアップ企業ではビジネスモデルも大きく異なります。
ベンチャー企業
ベンチャー企業の場合、既存のビジネスモデルをベースとしてます。既存のビジネスモデルに別のビジネスモデルを掛け合わせたり、新しい仕組みや技術を応用することで事業の拡大、これまでに解決できなかった課題の解決を目指します。最近はITの発展に伴い、既存のビジネスモデルにITを組み合わせることで新規事業を作ることが増えました。このようにITを掛け合わせることをクロステックといい、〇〇テックと言ったりします。
スタートアップ企業
スタートアップ企業のポイントは新しいビジネスモデルを一から創り上げることにあります。ベンチャー企業が既存のビジネスモデルを中心にすることを考えると、スタートアップの成功のカギはこのビジネスモデルにあります。分かりやいビジネスモデル、簡潔なビジネスモデル、キャッシュフローが安定するビジネスモデルを創り上げることで、安定して経営することができます。
規模
次にベンチャー企業とスタートアップ企業の規模の違いをご紹介します。
ベンチャー企業
ベンチャー企業は社員数が4,5人の企業から数百人、数千人の企業まで幅広く存在します。そして、その規模や年数に合わせてステージが定められており、最も初期を「シード期」といいそこから拡大するにつれて、「アーリー期」・「ミドル期」・「レイタ―期」と呼ばれます。
少人数のベンチャー企業は即戦力人材が多く経営者の近くで働くことができます。また大人数のベンチャー企業になると、即戦力人材だけでなく、育成人材も採用します。
スタートアップ
スタートアップは基本的に少人数です。会社の経営陣と即戦力の数人で会社を経営します。一人一人の裁量が大きく、意思決定までのスピードも短いことが特徴です。短期間でPDCAを回し、できるだけ早くビジネスモデルや事業を確立させるためです。初期のベンチャー企業とは似た環境ですが、大きくなったベンチャー企業や大企業では感じられない、環境があり、特にスピード感はスタートアップ企業ならではです。
資金調達
最後に資金調達の違いです。資金調達の目的は事業の拡大です。資金を調達することで素早く事業の企業の資金調達の方法は様々です。銀行からの融資や、ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家などの投資家からの資金を調達する方法があります。他にもM&Aなどの事業売却も方法の一つです。さらに事業によっては国や地方行政から補助金を受けられることもあります。
ベンチャー企業
ベンチャー企業の資金調達は、銀行からの融資かベンチャーキャピタルやエンジェル投資家からの資金を獲得する方法が主流です。ベンチャー企業の場合、既存のビジネスモデルがベースにあるため、ある程度は安定した経営ができます。そのため、銀行などからの融資が可能になります。他にも事業によっては、中小企業向けの補助金や、介護や環境問題にまつわる事業に対する補助金などもあります。ベンチャー企業は長期的な目線で経営を行うのでスタートアップに比べると安定する傾向があります。
スタートアップ企業
スタートアップ企業の資金調達はベンチャーキャピタルかエンジェル投資家から資金調達する方法がほとんどです。スタートアップは一定期間のおける利益の担保が難しいため銀行からの融資はあまり期待できません。実際にベンチャーキャピタルやエンジェル投資家のからは10社中3社しか投資に対する利益は見込めないと言われています。そのため、スタートアップに向けに、資金調達だけでなく、経営サポートまで行うことを事業とする会社もあります。スタートアップ企業は短期間で一定の成果を目指すため、大きな決断、アクションをし無ければならないこともあり、その分資金の返済ができなくなることもあります。しかし、イノベーションを起こし、世界と戦えるような企業を生み出すことが国にとっても重要課題です。そのため、スタートアップを支援する制度は行政・民間問わず必要になっています。
まとめ
いかがだったでしょうか。今回はベンチャー企業とスタートアップ企業の違いについてまとめました。ベンチャー企業とスタートアップ企業に明確な違いはないので、はっきりと区別することはできませんが、大きく見てみるとベンチャーは既存のビジネス+αのビジネスモデルで、中長期的に課題の解決を目指すのに対し、スタートアップ企業は新しいビジネスモデルで短期間での一定の成果を目指すという違いがあります。どちらもメリット・デメリットがありますが、これからの日本や正解の経済を見たときに、無くてはならない存在であることは間違いありません。
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最後に。。。
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