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子どもについて (ハリール・ジブラン「予言者」より)

そこで、子供を胸にかかえた女が言った。
お話ください。子供のことを。
アルムスタファは言った。

あなたの子は、あなたの子ではありません。
自らを保つこと、それが生命の願望。
そこから生まれた息子や娘、それがあなたの子なのです。
あなたを通ってやって来ますが、あなたからではなく、
あなたと一緒にいますが、
それでいてあなたのものではないのです。
子供に愛を注ぐがよい。でも考えは別です。
子供には子供の考えがあるからです。
 
あなたの家に子供の体を住まわせるがよい。
でもその魂は別です。
子供の魂は明日の家に住んでいて、
あなたは夢のなかにでも、そこには立ち入れないのです。
子供のようになろうと努めるがよい。
でも、子供をあなたのようにしようとしてはいけません。
なぜなら、生命は後へは戻らず、
昨日と一緒に留まってもいません。

あなたは弓です。
その弓から、子は生きた矢となって放たれて行きます。


最近見つけた良かった本。
これからも、自分の中で大切に、心に留めておきたいすてきな文章だ。日頃時々もやもやした気持ちになることがあるけど、こういう文章を読むと、原点に戻って落ち着く。そうやんなって。
ハリーラジブランは、1883年に生まれた人。こんなに昔の人の言葉が、現代を生きる私の心に刺さるってすごいなぁ..成功した人が後に意味付けして書く自己啓発本(自己啓発本全てを否定するわけではありません)とかより、ずっと昔の人の書く物語や言葉の方がいい。心に響く。
10代の終わりに自己啓発本ばかり読んでた自分に教えてあげたい..昔の人とか歴史とかからの方が学べるよって。


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