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妊娠したらすぐ知りたい!産む場所の選び方②

前回の記事はこちら

妊娠全体のこともよくわからない妊娠初期に分娩予約をすることになるので、気が早いと感じるかもしれないけれどいざ産むときの想像をいろいろしてみてねという話でした。

ではどんな場所があるのか、というのが今回の内容です。
多くの人が疑問もなく「子供を産む場所は病院である」と思っている昨今ですが、意外といろんな選択肢があるんですよ。

①総合病院(53%)

まちの大きい病院。いろんな科がある中に産科もある。血圧や糖尿など基礎疾患があったりリスクのある妊婦さんにとってはひとつの病院で科をまたいで連携し、より安全に管理してもらえるメリットがあるので、既になにか思い当たることがある方は総合病院を選ぶ大きな要素となるでしょう。NICU,GCUがある場合は赤ちゃんに病気があるときも同病院内で完結される環境。

②クリニック、診療所、産院(46%)

院長先生が産科の先生。先生の理念、想いが院全体に強く反映される。
ラグジュアリー感があるマタニティクリニック、老舗っぽく代々伝わっている地域に根ざした産院、エステがあったりシェフのお祝い膳、記念品などのサービスが売りのところも。
産科の先生がいるので必要に応じて帝王切開、吸引分娩、鉗子分娩、促進剤なども行える環境。
無痛分娩、ソフロロジーの扱いの有無などの医療サービス面でもそれぞれの院で異なり、特徴としてアピールされている。

③助産院(~1%)

助産師の先生が院長となり運営される分娩施設。助産師は看護師資格からさらに助産について専門的に学んだ国家資格。ただし医師と異なり投薬や切開・縫合などはしないため、薬や医療行為をしない自然分娩のみを取り扱う。健診、分娩時共に必要に応じて医師にかかる。妊婦健診では医師による診察や検査が必要なタイミングがきちんと決まっておりその時は医師にかかることになる。それ以外のときは助産院で助産師さんによる妊婦健診。
分娩時は異常がなければ助産師さんだけで取り上げる。取り扱える分娩のガイドラインが決まっており、リスクがある場合は利用できない。また手術や医療介入が必要なお産の管理はしない。
その分安全な自然分娩となるよう妊娠中の体づくりのための知恵知識に強い。自分の力で産む力がつく感じ。
助産院は規模が小さいため妊娠中から産後までみっちりと関われて信頼関係を築ける。お産中も立ち会い制限などの決まりが少なくアットホームで、好きな姿勢で産むことを援助してくれる、昔ながらのお産。また母乳育児への支援が心強く、卒乳までお世話になれる。どこの助産院もごはんがおいしそう(ここは個人の感想です笑)。

④院内助産

総合病院など、緊急時に医師が対応できる環境の中にいながら助産師のみで取り扱うお産を「院内助産院」として対応できるところが増えています。妊娠中、出産、産後をトータルで助産師がサポートする。助産院らしさと病院の安心のいいとこ取り。

*私は2人目3人目と院内助産を利用しました。2人目のとき助産院を希望してある助産院に相談したけれど残念ながら対象外で、でもそこの助産師さんに院内助産の存在を教えてもらいました。とっても良かったので、もっと存在が知られて利用する方が増えたらいいなと思っています。

④自宅(~1%)

自宅に助産師さんが来てくれる。お産中、産後ともごはんは自分で用意しないといけないので、家族のサポートが大切(あるいは産褥入院などを検討する)。
自宅分娩について興味がある方はお願いできる助産師さんがいるかまず探してみて、その方に相談してみる。また自宅分娩について発信してくれてる方がいると思うのでぜひ調べてみてください。

どんな分娩施設がベストかは、その人による

最後の晩餐に何が食べたいですか?という質問には、いろんな回答があって当然ですよね。その人がそれまでに経験してきたいろいろが回答ににじみ出ていて、「こんな人なんだな」とか「あの人らしい」となります。

食べ物のことって経験しているから想像しやすいのであって、どういう出産をしたいかという質問にも本来は同様にいろんな価値観があって当然なんです。だから、おにぎりもありだし、フランス料理フルコースもありです。ひとりで味わいたい、大事な人とでないと意味がない、どちらも正解。おいしいと思えることが大事。

出産はひとりだけのことではないので、産婦さんとなる人の希望と、ご家族の希望とを話し合い、どう折り合いをつけていくかということも調整しつつ(育児でも同じことが繰り返されていきますからね)産む場所を検討していきましょう。

分娩施設の調べ方

・インターネットで見る
・実際に行ってみる
・電話して問い合わせてみる

今から産むような年代の方はそれぞれにネットリテラシーみたいなものが構築されてるかなと思いますが、インターネット上のホームページやレビューだけを鵜呑みにせず検討されることをおすすめします。あるいはいくつか施設の候補を挙げて、妊娠判定から心拍確認など何回か通院する機会があるのでそれぞれの病院にかかってみる。可能であれば分娩室を見せてもらう。なかなかない機会なのでぜひ助産院にも見学にいってみてください。病院と全く雰囲気が違ってびっくりすると思います。産後母乳でトラブルが起きても総合病院には母乳外来を用意しているところはなかなか無く、そんな時かかりつけの助産師さんがいると相談にのってくれたりケアをお願いできたりしますよ。
(助産院にもお産を扱う助産院と扱わずに相談や母乳ケアのみをされている助産院さんがあります)

プリパレでも妊娠初期の病院選びサポートをはじめました。
よかったらぜひどうぞ。


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