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母になる父になるとは?② 別居婚夫婦「アイスクリーム事件」譚

別居婚夫婦の私たちが、
物理的な距離から心の距離まで開いて、
ついに私が爆発したという記事を書いたのが
ちょうど1ヶ月前のこと。

あれから切迫早産疑いの管理入院があり
天地がひっくり返ったくらいの大騒ぎをして、

夫もさすがに週末のたびに駆けつけてくれて、
目を見てたくさん話して、
今ではすっかり仲直り。

きっとお腹のベビー(胎児ネーム:ヨメオ)が
「いい加減にオレの方を見ろー!」
と引き起こしてくれた騒ぎだったのだろうと
今では思う。

※ヨメオ=「空気読め男」の略。職場の先輩ママが命名。エコーのたびにおちんちん丸見えで「空気が読める」、別居婚開始と同時に爆誕で「空気が読める」(これは人により賛否あり)など、数々の空気読めるエピソードが由来。

アイスクリーム事件

何はともあれ、
私は一連の夫婦喧嘩をこう名づけることにした。

「アイスクリーム事件」

前回の記事に記した事件の発端は
ざっくり言うとこんな感じ。

  1. まだまだ頼りない胎動に不安を感じていた私。純粋に楽しみそうな夫に苛立つ。

  2. 仕事を減らされ焦っていた私。変わらず邁進する夫に嫉妬。日に一度の電話をフイにされ、苛立つ。

  3. 夫の「お金振り込んどこか?」発言。
    モラハラ夫気質か?と疑心暗鬼に。

   →爆発💥

今回、経験してわかったことは、
別居婚夫婦で爆発が起きると、超絶めんどう。

【結論】「爆発するほど溜め込むな」

朝っぱらからキレッキレのLINEを送りつけた私。

こわ〜〜〜......

でももっと恐ろしいのは、送っている本人すら、
どのような親になりたいのか、なるべきなのか、
この時点ではイマイチ分かっていないということ。

正直、このLINEから1ヶ月が経つ今でさえ、
「なるべき」母親像なんて分からない。

こんなメッセージ、
完全なる八つ当たりだったと思う。


この理不尽な怒りに、釈明の嵐...
かと思いきや、我が夫は意外にも反論に乗り出す。

「これから親になりたいとは思うが、
 離れている都合上、意識の乖離は仕方ない」

「そもそも別居婚がストレスで仕方ない。
 自分は一緒に暮らして子育てがしたい」

「早く来ると言いながら別居婚継続を望む
 (私)にも問題がある」


大方、夫の言う通りだった。

話は少しさかのぼる。

夫と私は職場結婚で、
地方テレビ局というのは、移籍にあたって
かなり厄介な「暗黙のルール」がある。

同じ地域内では移籍できず、
同じ系列内での移籍もできないというものだ。
(引き抜き防止と聞いたことがあるが、あくまで暗黙なので真相は不明)

つまり局から局への転職を望む以上、
我々は住み慣れた地域を離れることになる。

しかし私は、
夫の転職を本気で後押ししておきながら、
「まだ続けたい取材がある」という理由で、
地元を離れることを拒んだ。

夫は当時からこの決断に難色を示していて、
「最長2年」を約束することを条件に
別居婚の提案を飲んだ。

そこでやって来たのがヨメオだった、
というのが一連の経緯。


夫の反論はあながち間違っていない。
しかしどうしても私には引っかかることがあった。

「これから親になろうと思う」という夫の発言と
「どういう親になるべきなのか」という自分自身の発言だった。

今ヨメオが腹に宿る私は親...?
だとしたら、血を引く夫は親...。

どこからが親で、どこまでが親?
どうしたら親になれる?

親って、なに???

私は自分がふっかけたケンカで
すっかりこんがらがってしまったのだった!

(次回「アイスクリーム事件譚」完結)
(まだアイスのアの字も出てきてない...反省)


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