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在宅ワーク


在宅ライターを始めて、2年半が経った。
元々次男出産を機に前職を辞め、地元に戻ってきたことがきっかけで始めた在宅ワーク。
「ちょっとお小遣い稼げればいいかな」「授乳で夜中起きてゲームするなら、もうちょっとマシな時間の使い方できないかな」などと思い、次男が生後半年を迎えた頃に、ポツポツと開始した。

最初は本当に稼げなくて、せっせと夜中働いても、時給換算で300円。初月はテストライティングなど無報酬の案件もあり、5000円ほどしか稼げず、開始半年くらいまでは、2万円ちょっとと、本当にお小遣い程度の稼ぎだった。

それでもないよりはマシなお金だったし、何より書くことが好きなので、子どもが寝てから細々と作業をしていたが、漠然と「次男が保育園か幼稚園に入るタイミングでパート行くよりも安い報酬だったら、違う仕事をちゃんと探そう」と思っていた。

そんな私に、転機は思わぬところで訪れる。

2020年、世界的に猛威を振るった新型コロナウイルスだ。

と、その前に、在宅を始めて1年半の2020年2月頃から、ちょっと良い条件の案件を頂けるようになってきた。
そんな矢先のコロナ。

関東への出張が多かった夫は壊滅的に仕事が減り、私たち夫婦の役割は、3月・4月頃には逆転した。

私は4時に起きて、仕事をする。
その間、夫は子どもの朝ごはんや着替えなどの世話をし、公園に連れていき、ワークをさせ、昼食の支度をする。

そうして、私たち家族はなんとか「夫、ほぼ無職」というなんともヤバい状態を乗り切り、私は作業時間をある程度確保できるようになり、仕事も増えた。

在宅はコロナに左右されないどころか、これまで「お気楽でいいね」と思われがちだった「リモートワーク」が新たな働き方として、様々な企業で導入・検討されるようになった(気がする)ので、業務委託の在宅ライターを募集する企業も増えた(気がする)。

夫も夫で徐々に仕事が戻ってきたが、私もバシバシに仕事を獲得し、昨年は最高月収30万という記録を叩き出した。
などと大げさに言う額でもないが、時給300円だった私が、時給1500円、2000円の仕事をできるようになったのだから、嬉しくて仕方がないのも無理はない。

夫が忙しくなれば、当然仕事時間も減り、月収には波があったものの、良くしてくださるクライアント様のおかげで、目標としていた年間報酬の倍近くを稼ぐことができた。
同時に、「もっと稼ぎたい、もっと挑戦したい」と思うようになり、起業という考えに至ったのである(それを諦めた話はこちらの記事にしたためました)。

そんなわけで来月、次男は保育園に入園する。
ピッカピカの年少さんだ。

私は私で、ありがたいことに割と稼げているので、このまま在宅の道で頑張っていきたいと思っている。

余談だが、私が在宅を気に入っている理由は「好きなことで稼げる」ということ以外にもある。
1つは通勤しなくてよいこと。
電車や車で職場にいくという行為は学生時代や社会人の頃からあまり好きではないので、家で仕事ができるのはありがたい。決まった時間を拘束されず、時間をある程度自由に使えるのも、小さな子供や歳をとった家族を抱えている身としてはありがたい。

もう1つは、子どもの顔を見ていられること。
今でこそ、フルタイム共働きは珍しくないが、ウン十年前、私が子どもの頃はそのような母親は少なかった。
私の母はその数少ないフルタイムワーカーの1人で、私の世話は同居の祖母がしてくれていた。
親になってみると、母が一生懸命働いてくれたことはとてもありがたく、感謝も尊敬もしているものの、当時は「なんでうちだけお母さんいないのよ」と寂しくも思ったりした。

そんな私の将来の夢は「専業主婦」だったが、家計的に実現しなさそうだったこと、私も案外母に似て仕事人間だったので叶わなかった。代わりに「子どもと接することができる場所での仕事」を手に入れることができたのは、非常にありがたいと思っている。

というわけで、なんとなくスキマ時間のお小遣い稼ぎから始めた在宅ライター。
もっと賢く稼ぐ方法も、もっといろいろな仕事内容ももちろんあるが、私は自分の好きなことを好きな場所でできるという選択ができて、とても良かったと思っている。

「在宅」の価値が見直される昨今、多くの主婦の方や外に出ての仕事が困難な方にも、チャンスや特技を生かした新しい働き方をつかんでほしいなと思う次第である。

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