プラハは社員に対してどんな前提を持っているのか
(2020年9月当時の記事です)
どうも、株式会社プラハCEOの松原です。
今回はプラハが自社社員に対してどんな前提に成り立っているか、まとめてみます。(社内向けに発信したメッセージをこちらに転記してます)
内定者を含めると16名を迎えたプラハでは、2ヶ月ほど前から全社的にホラクラシーを取り入れ始めました。
ティール組織の一つとして挙げられるホラクラシーは、一般的な組織構造とは様々な前提条件が異なるため、その前提を事前に共有しておくことが大切だと考え、ここに明文化します。(内容の大半は書籍「ティール組織」から拝借しています)
ヒエラルキー組織の前提
一般的なヒエラルキー組織(管理職がいて、社員は何をするにしても上長の許可が必要な組織)は、以下のような前提に成り立っています。
・社員は子供である。 子供が親の保護を必要としているのと全く同じように、社員は保護を必要としている
・例:重大な決断を行う際にはヒエラルキーのトップを通す必要がある。そうしないとアホな判断をしてしまう
・社員は怠け者なので見張られていないと勤勉に働かない
・例:労働時間の管理とか、オフィスが必要とか
・ 社員はお金を得るためだけに働く。自分がなるべくたくさんのお金を稼ぐために必要なことをする
・例:本業をサボって副業や個人の仕事をする、会社のお金を着服する
・ 社員は組織にとって何がベストかよりも自分の利益を優先させる。社員は自分さえよければ良いと思っている
・例:会社の誰かが困っていようと、自分に直接の関係がなければ放置する
・ 社員は会社の業績に影響を及ぼすような責任が重い仕事をしたがらない
・例:エンジニアなら開発に関することだけ、デザイナーならデザインに関することだけ考えたいはずだ
・ 社員は何をいつどうするべきか、命令される必要がある
プラハの前提
一方でプラハは自社の社員に対してこんな前提に成り立っています:
・プラハの社員は信頼に足る大人である。創造的で思慮深く、重要な意思決定を下す能力を持っている
・プラハの社員は管理しなくても、仕事をサボらない。自分の責任を全力で全うしようとする
・ 自分の判断と行動に対する説明義務を果たし責任を取れる
・何か必要なことがあれば、誰かが助けてくれるのを待つのではなく、自発的に解決できる
・失敗しても構わない。最も悪いのは失敗することではなく、何もしないこと
・自分たちの才能と技術と想像力を使って会社と世界に貢献したいと考えている
・お金以上に大切にしているものがある
なのでプラハには統制のためのルールがほとんどありません。
・まずオフィスがありません。物理的に労働時間や勤務態度を相互監視しなくても、プラハの社員は自分で判断して、責任を全うする人だと信じています。
・休暇日の上限もありません。仕事に支障のない範囲を自分で見極めて休みを取れる人だと信じています。
・ホラクラシーに基づいているため、意思決定の際に上長の判断を仰ぐ必要はありません。自分が責任を持ったロールである限り、自分で判断して物事を進めてもらって構いません。
・受託開発の案件の継続可否、人員の追加や離任などは現場の方が決定権を持っています。社員が「案件の継続をしない」と判断したら、代表の僕であっても、その判断に従います。
要は、統制するか、信頼するかの違いだと考えています。
統制があるのは社員に対する信頼が無いから。
統制が無いのは社員に対する信頼があるから。
プラハが統制しない(ルールが殆ど無い)のは、社員を信頼に足る大人だとする前提があるからです。
「これはダメ、これはOK」と手取り足取り子供のように教える必要はなく、プラハの社員は自主的に判断して物事を考えられるという土台に組織が成り立っています。
この前提を保ったまま、心地よい会社を作って行けたら嬉しいです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?