スタートアップで働く人が知っておいた方が良いと思う「キャズム理論」Part2 ー ニッチ市場から攻める
この記事は以下の記事の続きとなります。
https://freesident.com/chasm-prior-knowledge/
上記のPart1では、主に前提知識の内容について記載してありますので、興味がある方はそちらも参考にしていただければと思います。
この「Part2」では「どの市場から攻めるか」について記載していきたいと思います。
以下には概要を記載しておりますが、詳細に関しては以下のリンク先の記事を参考にしていただければと思います。
https://freesident.com/chasm-niche-market/
【前提】この記事の主な対象者
この記事を是非読んでほしい方は以下の様な方々かなと思っております。
・スタートアップの経営者
・スタートアップのマーケティング、営業、プロダクトオーナー(企画)
・新規事業、新サービス立ち上げの責任者やメンバー
それでは「Part2」の「どの市場から攻めるか」についての概要を記載していきます。
ニッチ市場から攻める
これからメインストリーム市場へ攻め込もうとするとき、つまりキャズムを越えるためには、支配できそうなニッチ市場をターゲットとし、そこからライバルを追い払い、そこを起点としてさらに戦線を拡大する、ということをしなければなりません。
その時に重要なのは、マーケット・セグメントをどこまで「絞り込んで」切り出せるか、にかかっています。絞り込みが効果的に行われるほど、そのマーケット・セグメントに向けて発信するメッセージの作成が容易になり、口コミで早く伝わる様になります。また「絞り込んだ」相手は、攻略可能な相手であり、将来的にもそこを起点にして市場を拡大できる相手である必要があります。
キャズムを越えられずに敗退する大きな理由は、メインストリーム市場には多くの可能性があるため、焦点を絞りきれずにあらゆる可能性を追い求め、結局、どの実利主義者に対しても相手が納得するソリューションを提示出来ないで終わる、というものです。これについては、これまで本当にいろいろなところで見てきましたし、自身も中心となって体験してきましたので、皆さんにも是非強くお伝えしたいと思います。
キャズムを越えるときに、ニッチ市場から攻める必要があるのは、ホールプロダクト、口コミ、マーケットにおけるリーダーシップ、という3つの点からも重要です(それぞれについてはリンク先の記事にて解説しております)。
ニッチ市場の次は
二番目以降のニッチ市場を選ぶときには、最初のニッチ市場でのソリューションを活用できるような市場を念頭に置くことが重要です。つまりキャズムを越えるには「一番ピン」を倒して、橋頭堡(※)を築き、その次に類似した二番ピンを攻めることが重要になるのです。
(※)橋頭堡・・・敵地などの不利な地理的条件での戦闘を有利に運ぶための前進拠点であり、本来の意味では橋の対岸を守るための砦のこと
キャズムを越えようとするときには、一番ピンの大きさ(顧客の数)は重要ではなく、解決されるべき問題の経済価値(顧客が感じている痛みの大きさ)が重要となります。問題が深刻であればあるほど、ターゲットとしているニッチ市場が企業をキャズムから引き上げてくれる力がより強力なものとなります。
【キャズムを越えた成功事例:セールスフォース】
「ニッチ市場から攻める - スタートアップで重要な「キャズム理論」」にて紹介。
【前提】この記事の元になっている書籍
以下の書籍に書いてあるものにちょっと自分の経験や意見などをまとめたのがこの記事となっております。興味が出てきたのでもっと詳細に知りたい、ということでしたら書籍の方を読むことをオススメします。
終わりに:マガジンのご紹介
キャズム書籍に関しての他の記事はマガジンとして以下にありますので、ご興味あれば、見てみてください。まだ途中ですので、いくつか追加していく予定です。
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