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再雇用前に会社を辞めました! -99-

こんにちは、ケロヨンです。
 先回は再雇用後に変わる収入に焦点をあて、今の日本社会が如何にシニア世代に働きにくい仕組みになっているか?を紹介したが、今回はそんな社会の構造が今後の日本社会の大きな問題になる事に目をつぶり、自分の保身ばかりを優先している大多数の企業経営幹部の人達について俺の普段感じている事を書こうかな。
【俺が掲げたヴィジョンとは】(その3)
 企業規模に関わらず正社員として就職した人達の大多数が昇進する事を目標に仕事している事は誰も否定しないと思う。だから自分の評価者が気に入るような言動をするし、会社や上司の方針がおかしい、と感じてもそれを押し殺してひたすら上司や経営幹部に忖度し迎合する風土が今の日本の会社や官公庁、団体にはまん延していると感じるんだよね。
民間企業の最大の目的は利益を上げる事であり、利益を上げ続けないと会社が存続出来ない、と言う脅し文句で従業員を納得させ、利益を上げる為には最大のコストである人件費を如何に抑える事が出来るかが、経営陣の関心事であり、それを達成して来た連中に評価が偏る事が多い、と感じる。何故なら会社の売上を上げる事に貢献した連中も評価はされるが、結局会社が一番重要視しているのは経常利益であり、そこに貢献する早道はコスト削減だからだ。
 従い一番のコストであるシニア世代の人件費を削減した連中が評価されるのは残念ながら現実なんだよね。
 現在一部を除き大企業は内部留保を兎に角貯める事と株主にどれだけ貢献出来るか?が企業の大きな目標となっていて、従業員含めたステークホルダーに利益を分配する事に就いてはかなり消極的だ。このような状況が続く限りは従業員の給料が上がる事は今後無いだろうし、結果日本経済は益々悪くなり、日本国民は疲弊していくのは確実だろう。
 そんな事は10年前から分かっていたのに日本政府は日本企業に対して人件費を上げさせるような強い指導や政策を実行して来なかった。
それが現在の日本経済を更に疲弊させる原因となっている。
 日本企業の殆どがこのような状態になってしまったのは会社法などの法律面ももちろんあると思うが、旧態依然として日本の会社に蔓延っている「事なかれ主義」的な考え方だと俺は思っている。
要は、前例のない事はやらないしやらせない、自分が幹部でいる内は波風立たせないで、良い事であっても今まで経験の無い事や少しでもリスクがある事を提言してくる部下は徹底的に潰す連中が経営陣になっている、って事だ。逆に言うと、何かあっても穏便に処理し、革新的な部下を押さえて来た連中の方が昇進出来る訳だ。
 俺が現在所属しているT社の商材を営業する為に様々な顧客を訪問するのだが、先日もある大手企業のL社を訪問した時もそんな経営幹部にお会いしたのでちょっと紹介するね。
 俺は数か月前に営業で訪問して注文取れそうになっているC社の執行役員と話をしている時にC社への販売ルートの話題になり、当社はC社に口座が無かったのでそこに出入りしている会社を紹介してもらったのだが、それが大手企業のL社だった。
 L社経由で納入して欲しい、との話になり、L社の幹部を紹介して貰ったので早速アポイントを取り、L社のM執行役員と面談した。
 本来L社の売上が上がる話であり、当社の商材は一旦納入されれば継続購入される商材なので喜んで頂けると思いきや、M執行役員はかなりネガティブな話をしてきた。要は新しい商材の扱いは出来ればやりたくない、どんなに手離れが良い商材であったとしても顧客の中には一定数クレームつけて来る人達がいるので、出来ればやりたくない、との事だった。
 上記の事はハッキリ言われた訳では無く、オブラートに包んで(何とか察してくださいよ。新しい事や目立つ事はやりたくないんですよ。)と言われているようだった。
 今回はC社に販売する案件でL社を通すだけの話だったので、最終的には「まあ、C社だったらクレーム来ないし良いか。」との結論になったのだが、L社のM執行役員は、今まで波風立たせないで上手くやって来た、と言う雰囲気が凄くする方だった。こういう日本を本当に良くしようという気がない人たちが出世するのが今の日本企業であり、その事に違和感を持つ人は残念ながら少ないと思う。
 日本企業幹部の全ての人達がこんな人たちだとは言わないが、大多数が波風立たせないで穏便に事を済ませて来た「事なかれ主義」の方達ではないだろうか?
(現在日本テレビ系列でやっているドラマ「ファーストペンギン」に出て来る漁業組合長みたいな人、と言えば分かりやすいかも?)
出なければ日本経済は世界の潮流に乗り遅れる事無くもっと活況になっていると思うし、使える人財がもっと育っていると思う。
 今回は(日本を本当に良くしようという気のない)やる気のないシニア世代の例を紹介したが、それにもめげず俺が取り組んでいる事を書けなかったので次回書こうかな。



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