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マーケティング戦略の常識はPR戦略の非常識

広報担当者のなかには、マーケティング活動、マーケティング施策の一環としてPRを取り入れている方も多いと思います。

競合ブランドとの「差別化」は、
マーケティング活動における常識の1つです。

実は、PR戦略の場合は、「差別化」が必ずしも常識ではありません。
PR戦略でも、とくに社会を巻き込んで、
お客様の認識を変えたり、価値観を変える場合、
他ブランドと差別化するよりも、
仲間としてグルーピングすることが大切です。

このようなPR戦略の場合、ブランドや商品は、
社会が新しい方向に向いている「象徴」として位置づけられます。
ただし、この「象徴」は1ブランド、1商品だと「象徴」になりません。
「象徴」は個別企業のではなく、社会ニーズの変化から生まれたからこそ、
複数ブランドという固まりである必要があります。

お客様の認識を変えたり、価値観を変える場合、
よほどの革新的なモノではない限り、1社または1ブランドだけでは実現できません。
モノがあふれる今、従来品より少し機能アップした程度では、
お客様は振り向いてくれません。

だから、マーケティング戦略の1つとして、
PR戦略=社会を巻き込んで「お客様の認識を変えたり、価値観を変える」ことまでしないと大きな成功は見込めません。

もちろん競合ブランドとの差別化や独自の価値提供は、
ブランドやコミュニケーションの土台をつくる上では、大切です。
マーケティング戦略の常識で、PR戦略を考えないことが、
結果的にマーケティング戦略の成功につながる、という話でした。

執筆者:M3カンパニー 松本
https://www.m3com.jp/