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好きすぎてきらい

現在小学5年生の妹2と
「この恋あたためますか」
を見ていた時のこと。

中村倫也扮する浅羽拓実が
石橋静河扮する北川里保に
「小さい頃はスイーツ好きだったのに、
どうして嫌いになっちゃったの?」
という問いに対して
「食べすぎちゃったから」
と答えた場面。

作中では、適当にとってつけた理由として
持ち上げられた一言だったのだけど、
私は「あるある!」と全力同意した。

私も小さい頃は甘いものが大好きで、
昔の写真を見ると大抵あんぱんか、
カプリコ(いちご味)を手に持っていた。

食べ過ぎた結果、
今ではあんこもチョコもほとんど食べない。

好きすぎて執着した結果、
ある日突然ふと嫌いになるものが結構多い。

私の姿を見て、
妹2が突然不安そうに
「妹2(名前)も大好きなふ菓子が
いつか嫌いになっちゃうのかな」
とつぶやいた。

ここで一旦補足しておくと
妹2は無類のふ菓子好きで、
川越名物の大きなふ菓子を
1人で完食できる腕前を持つ。

妹2を見て、
今は大好きなのに
好きだったものがいつか嫌いになっちゃう
かもしれないと思うのは
酷なことだなと思った。

どうしたらそうならないのかを
考えてみたけれど、
結局いつだって
好きなものを好きだと確信するための
比較対象が必要なのかもしれない。

好きだから好きなものだけが
存在している世界に留まりたいと思うことが
私は結構あるのだけれど、
それが好きに慣れすぎて
次第に嫌いに繋がってしまうのだろうか。

おそらく嫌いなものがあるから
好きだと感じられて、
更には嫌いなもののおかげで
好きが引き立つのであって、
好きだけが集まったところで
輝く存在を探すよりも、
その中で嫌いなものを探すように
人間の思考は構築されているのだきっと。

そう考えると
嫌いなものが大勢ある世の中は
生きにくい場所だと思っていたけれど
好きなものに出会うために
生きていくことを諦めないのも悪くない。

嫌いなものにも
優しく出来そうな気がしてきた。

君がいるから好きなものを好きだと
胸を張って言えるのかもしれない!

好きすぎて嫌いについて語るつもりが
嫌いなものへの感謝状になってしまった。

そしていつもの如く話が広がりすぎて
大きな結末になってしまった。

この記事が誰かのスキになればいいけど
ならなくても誰かのスキの比較対象になれれば
本望、本望。

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