スーパーかあちゃんへの道05

まさかこんなことが。私は帰るや否や、カバンを放り出してうなだれた。中から薬がぽおんと飛び出し、力なく転がった。

ちょっとまえのこと。

今日は仕事初日であった。昨日は早く眠り、今朝は何から何まで万全！起きたらまず子供のオムツを替える。それから子供にご飯。化粧などの、私の身支度。朝食を作り、家族三人で食べる。持ち物を確認し、洗濯物を干す…なんとも用意周到な朝よ。なんでこんなにスムーズなのだらう。どうして今までこれが出来なかったのだらう。清々しいまでに順調。この上ないデビューよ。

んで連絡帳書いて、検温。38.8度。ん？

んんん？

いやいやいやパジャマ長袖だったから暑かったのよね。着替えようか、うん、うん。オムツも替えちゃおう！半袖に七分丈のおズボンでいいかな。涼しいねえ。今日はいい天気だものねえ。

39.0度。

上がっとるがな。ええええ。お熱なの？！よりによって今日？そういえばなんでこんなに順調かっていうと、邪魔が入らなかったからで、自分のペースで色々スイスイ出来たからで、それは何故なら子供がチーンとしてたからで…あああ、だからおとなしかったのね。ごめん今気づいた！

というわけで熱が出たのでお仕事はお休みです。
病院に連れて行ったら、まだわからないけれどおそらく突発性湿疹とのこと。

突発性湿疹ていうのは、だんだん母親譲りの免疫が切れてきて、子供1人の力で菌だらけの俗世間を生きて行かにゃならんのよ、ってなった１歳頃にかかりがちな、病気の登竜門みたいなやつらしい。

これにかかると2,3日の発熱と、それが下がってからは2.3日の発疹が続くらしい。ということは、1週間は仕事に出られないらしい。育休からのコロナ休業からの突発性湿疹。引き延ばされるお休み。社会復帰目前にして足踏み。家の外に出れそうで出れない。こう焦らされると逆にめっちゃ仕事したくなってくる。手に入りそうで入らない、私のお仕事ライフ。

でもまずは萎れた子供をみてやらねば。
まだ、お母さんと離れたくなかったのかいマイ・ガール。というのはファンタジックな大人の決めつけでしょうけども、初めての高熱に見舞われ、ぶーたれた顔でほくほくの体を持て余す我が娘と、おまけの一週間を、堪能することになりそうです。

スーパーかあちゃんへの道は遅々として進まぬ。