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「今日」を繋いでいく


先日、大事な友人の結婚式で地元へ帰った。
なんと東京駅に着いて間も無く、わたしのお気に入りのクッキーが
クリスマスパッケージの可愛らしい缶で売られていている。

荷物も増えるし買うなら帰りに……
いや、この商品いつも夕方頃にはないんだよな
そう頭をよぎったのはものの数秒、
わたしは最後尾に並んだ。

移動開始早々、紙袋が1つ増えるだけで
都会をあちらこちらと移動するのはハードモード。
無かったら少しは楽だったなぁ!なんて自分に文句をかけたけれど、
自宅で小さなクリスマスツリーと並ぶその缶を眺めるたびに
あの缶のような可愛らしい色が心に少しだけ花開くのでした。



彼の誕生日に、まだ決して多くはない思い出たちで真っ白な壁を彩った。

あれから数ヶ月経って、ふと、増えた思い出を印刷した。
真っ白な壁に1枚1枚、どこか縋る気持ちで。

いつでもそこに目を向けたら、
わたしはひとりじゃない、大丈夫
きっとこうやって、幸せが重なっていくよ、大丈夫
そう安心できるような気がしたから。

お腹が満たされると心も満たされる。
ならば、美味しいものならより一層。

つい倹約をさぼって食べたいものを食べる時期というのは、
考えたり作ったりするエネルギーの不足と同時に
無意識に心を満たそうとしているサインなのかもしれない。

コンビニの肉まんとか、
自動販売機のコーンポタージュとか。
値段じゃなく、その瞬間を満たしてくれる何か、が
世界にはたくさん転がっていることを
わたしたちはたまに忘れてしまう。

季節は冬。
色んなものを蓄えて、耐え忍んで、
そうして眼にする桜並木は綺麗だとわたしはもう知っている。

大丈夫、怖くないよ。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます! コメントもいつでもお待ちしております。