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ディスレクシア入門 【@毎日1冊「教育」本チャレンジ17日目】

17日目です!

今日は「ディスレクシア入門」という本を読んでみました!
読もうと思ったきっかけは下の映画を見てなのですが、文字が読めないと言う学習障がいがあることを知り、詳しく知りたいと思い、本書を手にしました!


学習障がいとは?

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米国では学齢時の3〜5%にADHDの傾向が見られ、
ディスレクシアの30%がADHDに依存しているといわれている。

ディスレクシアとは「読み書きのLD(学習障がい)」と言われ、読み書きが苦手な症状をさす。

遺伝的な観点から見ると、
ADHDの子どもの50%が家族にもADHDがいること、
ディスレクシアの場合は30%が家族にもいることがデータとして出ている。

子どもがディスレクシアかどうか、つまり読めているか、いないかは適切な検査が必要になる。
というのも、単にADHDだと興味がないと読んでいる場所を飛ばし読みすることがあり、書くことも嫌がる。
正確に、ディスレクシアと判断するためには、単語の音の認識の弱さや読みが遅く不正確であることを確認する必要がある。

ディスレクシアとは、子どものやる気に関係なく、読み書きが苦手である障がいであるのだ。
しかし、この障がいへの理解がないと単に怠けているからだと片づけられてしまう。そのため、この障がいへの理解は教育者としてマストな事項であると言える。



ディスレクシアとは?学習障がいとの違いは?

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まずは、学習障がいの定義を引用した。

「学習障害とは、基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、計算する又は推論する能力のうち特定のものの習得と使用に著しい困難を示す様々な状態を指すものである。学習障害は、その原因として、中枢神経系に何らかの機能障害があると推定されるが、視覚障害、聴覚障害、知的障害、情緒障害などの障害や、環境的な要因が直接の原因となるものではない」(文部省、1999)


ディスレクシアは、この文章の言うところの「読む」ことに関する学習障害で、
「読む」ことが困難であると、ほとんどの場合「書く」ことも困難になる。

次が、ディスレクシアの定義について記したものになる。

「ディスレクシアは神経学的な原因による特異的な学習障害である。その特徴は、正確かつ、あるいは流暢に単語を認識することの困難さ、つづりの稚拙さ、単語を音声に変換する(デコーディングの)弱さにある。こうした困難さは、主に他の認知能力や学校での効果的指導からは予測しえない言語の音韻的な側面に関する弱さが原因である。二次的に読解の問題を引き起こしたり、読みの経験が少なくなったりすることで、語彙や予備知識の発達を阻害することが起こりうる」(翻訳は筆者による)(IDA、2002)

以下、詳しく言葉を紐解いていく。



音韻認識とデコーディング

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正確かつ、あるいは流暢に単語を認識することの困難さ、つづりの稚拙さ、単語を音声に変換する(デコーディングの)弱さにある。こうした困難さは、主に他の認知能力や学校での効果的指導からは予測しえない言語の音韻的な側面に関する弱さが原因である。

ここの文章について詳しく整理していきたい。

まず、言語の歴史を見ていこう。

どの言語を見ても
まず話し言葉があり、書き言葉がある。これが原則だ。
中には書き言葉がない言語も多く存在する。


話し言葉の音声は、空気の振動として空気の中を伝わって、相手の耳に届く。
音声のやり取りは見えない。

そこで、目に見えない音声を、見える形に記録するために考え出されたのが文字である。
切れ目のない音声をなんらかの単位で区切って分解し、単位ごとに記号(文字)を対応させたのだ。

そこで、話し言葉と書き言葉の橋渡しをするのが音韻認識という能力である。

ディスレクシアの原因
「他の認知能力や学校での効果的指導からは予測しえない言語の音韻的な側面に関する弱さが主として原因である。」


音韻認識とは?
①ことば(単語)がいくつかの音の粒から構成されていることがわかること
②それらの音の粒を操作できる能力のことを言う

①例 「さかな」を3文字と認識する
②例 しりとりは最初と最後の言葉の操作ができている


デコーディングとは?
文字を音に変換する際に、文字と音の対応は丸暗記が必要だがディスクレシアが見られる子どもは、丸覚えが苦手な子どもが多い。

流暢性も大切で、これは成長していくもので、一般的に小3ぐらいまでにはひらがなのデコーディングが完了すると言われている。


音韻認識・デコーディングにおいてなんらかの障がいが発生することがディスレクシアの特徴と言える。




読みに関して

読みには2段階がある
①文字・単語を音に変える
②読んだものを理解する

ディスレクシアの子ができないのは第一の段階である。

そのため話し言葉などで、インプットが異なれば、理解が可能である。

ディスレクシアとIQは関係なく、例えばIQがものすごく高くて論理的に話すことができる子どもでも読み書きができないケースは存在する。




ディスレクシアのあれそれ

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・IQが高くても読み書きができないケースはある
脳の問題としてのディスレクシアであり、考えを深め話すことができる能力と文字を認識して理解したり、文字として表現したりするのは違う能力

・字が読めなくて学習についていけないと、怠けているからだと片づけられてしまう。

ディスレクシアにはワーキングメモリーが低い傾向が見られる




17日目終了しました!

これからも頑張ります!
最後までお読みいただきありがとうございました!😭



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