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「試合レビュー」10年ぶりにバルセロナを勝った”アトレティコ・マドリード” その秘訣は?

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2010年2月以来、初めてバルセロナを勝ったアトレティコ・マドリード!

この試合のポイントは、シメオネの3バック
左ウィングバックで出場したカラスコのセンスあるタッチ+運動量

アトレティコ・マドリードがこんなに長い間バルセロナを勝てなかったことをこの試合で始めて知りました。
写真にあるフォルランと若いアグエロをみるとすごく時間が経っていることを感じました。(笑)

この試合は、アトレティコはコロナの陽性判定を受けたスアレスとトレイラが欠場し、UEFAネーションズリーグのため代表に合流していたブスケッツも怪我で欠場しました。
ただし、アトレティコはディエゴ・コスタがけがから復帰し、バルセロナもコウチーニョがけがから戻り、途中交代で出場が予想される試合でした。

この試合を勝ったシメオネの戦術的ポイントについて話したいです。

1.3バックで強い守備の壁を作る!(カラスコの役割が大事!)
2.カラスコ(左)とジョレンテ+トリッピア(右)のサイド攻撃。
3.徹底的に幅を絞って中央にスペースをあげない守備。


1.3バックで強い守備の壁を作る!

アトレティコはメディアの予想と違って3バックで試合を行いました。
予想したフォーメーションは4-4-2でしたが、

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試合では、5-3-2に近いフォーメーションで守備を優先し、カウンターを狙う形を見せました。
3バックで出た理由としては、バルセロナの側面攻撃を意識し、中央プレーするメッシになるべくスペースをあげたくないという戦略でした。

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前節、レアル・ベティスとの試合でデンベレのドリブルとスピードで右サイトから多いチャンスを作ったバルセロナ。したがって、シメオネはデンベレの突破をすごく警戒していました。

カラスコはデンベレをマンツーマンみたいにマーク。
3バックの場合、センターバックの左右の選手の一人が相手の3トップの一人をマークし、ウィングバックがマークする選手は、オーバーラップする相手のミットフィールダーもしくはサイドバックを守るケースが多いですが、この試合ではカラスコがデンベレを積極的に守り、センターバック3人はなるべく中央を守りました。

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前半、バルセロナはシュートを2回しか打てず、アトレティコは完璧な守備を見せました。

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後半からは、バルセロナも積極的にゴールを狙いましたが、中央から作ったシーンはほぼないし、サイドからクロスを通じた攻撃でチャンスを作りました。ただし、オブラクのセーブで得点にはなりませんでした。

(正直にバルセロナのフォワードは身長が高くないため、クロスの攻撃が多かったのはバルセロナの攻撃がうまく進んでないという根拠だと思います。)


2.カラスコ(左)とジョレンテ+トリッピア(右)のサイド攻撃。

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アトレティコは、サイドでプレーする選手を通じて攻撃しました。
ウイングバックの選手は高い位置でプレイしようとしたが、ラインを下げてプレイする時間が長かったため、切り替えの時、前にいる選手数が足りないし、ボールを持っている選手も早く判断ができないシーンが多かったです。

しかし、前半48分にピケのクリアミスを逃さず、早いカウンターとカラスコの素晴らしいタッチで得点に成功します!

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カラスコの前半のヒートマップです。グラウンドの左側は彼がいつもいました。守備にはデンベレをしっかりマークし、攻撃には積極的に上がってプレーしました。

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後半からは、右側でジョレンテとトリッピア二人の攻撃でクロスするシーンもありましたが、ゴールにはなりませんでした。
バルセロナも得点のため、コウチーニョを入れたので、トリッピアは積極的にオーバーラップしてチャンスをつくるシーンもありました。

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3.徹底的に幅を絞って中央にスペースをあげない守備陣。

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アトレティコは中央にスペースをあげたくない守備を見せました。
10名のプレーヤーは幅を絞りつつ、積極的な守備で、メッシをどんどん中央よりサイドでプレーさせました。

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メッシのヒートマップですが、右サイドでプレーする時間が長かったです。

前半40分にアルバがスペースに入るメッシに渡したシーンがありましたが、
この決定的なチャンスをメッシは決めず、このようなチャンスをこの試合ではほとんど作ることができませんでした。

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結局、メッシは離れた場所でチャンス作ることしかできず、
オブラクのセーブとアトレティコの堅い守備陣が失点をしないまま、1-0でアトレティコが勝ちました!

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まとめ。

この試合が始まる前、海外の専門家は少しはバルセロナの勝利を予想する声が多かったですが、着実に準備したシメオネの戦術と相手のミスを得点に成功したアトレティコ・マドリードが10年ぶりに勝ちました。

バルセロナはこの試合に負けたことより、ピケとセルジオ・ロベルトの長期離脱がもっともいたいと思います。バルセロナの守備陣は選手が少ないためこれからこの危機をどうするのか心配です。多分デヨンが下がってセンターバックをすることになると予想されます。
アトレティコ・マドリードはこんシーズン負けない試合を見せています。
今まで18得点2失点で完ぺきなシーズンスタートです。
コロナの陽性判定でスアレスとトレイラが離脱しましたが、いいタイミングにディエゴコスタが戻り、ミッドフィーダーにはコンドグビアいるため、チームの運営には問題ないと思います。

今回のレビューはここまでです。

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