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愛情一杯うきはの鶏塩ラーメン

僕らは定期的に旅に出ます。
生産者と出会ったり、料理やお店に生かすインプットをするためです。

今回の旅は福岡県。福岡県にあるうきは市には、ばあちゃん食堂を営む うきはの宝 株式会社があります。

福岡県うきは市、山に川に自然豊かな農業の町。少子高齢化が進み疲弊するなか、ばあちゃんたちが立ち上がった!「平均年齢75歳以上のばあちゃんたちの働く会社」。ばあちゃんたちと若者が協力して働くことで、地方の田舎を元気にするモデルケースとなり、少子高齢化に苦しむ日本までを救う。そんな目標を胸に、ばあちゃんたちと地域の若者がつくる「うきはの宝 株式会社」、はじまりました!

ばあちゃん食堂は、古民家をリノベーションして食堂とコワーキングスペースになっていました。
温かく迎え入れてくれたのは、うきはの宝株式会社の社長でみっちゃんこと大熊充さん。もう1人はイタリアに精通した管理栄養士の智子さん。そして、自らも孫が6人いるばあちゃんであり、ご自分の母もばあちゃん食堂に働いているかよみさんです。

到着してすぐに、おもてなしでいただいたこの葛ようかんが絶品で、いきなり唸りました。

智子さんがイタリアで食べて大好きになった小さいそら豆(正式名称を忘れてしまいましたが...)とペコリーノロマーノのペアリングもいただきましたが、これもまた絶品。

日本のそら豆では生で食べられないのですが、この小さいそら豆は新鮮なのでそのままで大丈夫。そら豆のえぐみと苦味が、ペコリーノロマーノの旨みで口の中でじわーっと広がり、クセになる味わいです。

そして、今回忘れられない料理になったのはかよみさんが作ったラーメンです。かよみさんは、ラーメンが大好物でいつかお店を出したいと思っていました。そこで、ばあちゃん食堂で出せるような本格的なラーメンの試作に明け暮れていましたが、今回シェフが来るということで試食会になったのです。

引用元:うきはの宝株式会社HP

かよみさんが作ったのは鶏塩ラーメンです。鶏のみでボコボコと沸かして出汁を取った鶏白湯スープに、鰹節と椎茸の旨味を凝縮したかえしを合わせていました。

シェフは、麺・スープ・具材のバランスと味の構成を的確にアドバイスをした後に、こう言いました。

「僕らもプロなんで分かるんです。まだまだ粗い部分はあるけれど、思いがあるから僕らも本気で食べなきゃと思いました。愛が詰まった料理は尊いんです。」

こんなに嬉しいことない、と目に涙を浮かべるかよみさんを見て、僕らも胸が熱くなりました。
ここでも、熱量は平等でした。

かよみさんの熱量や苦悩を想像した、シェフの一言にばあちゃん食堂は温かい空気に包まれました。どこかに訪れるたびに、シェフがその土地に家族を作っていく。そんな未来が少し見えた気がします。

みっちゃんさん、智子さん、かよみさん
ありがとうございました!また行きます。

引用元:うきはの宝株式会社HP

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