まさかの続編…怒りで体が震えた話

うちの特養に入所されているDさん。

長男からの虐待により、通常の「契約」によるものではなく、行政の「措置」による入所となっている。

入所後は長男による虐待も解消したため、措置ではなく契約による入所へ…となるのは当然の流れ。

ここまでは僕も理解している。

ただ、契約するにあたり、Dさんにとってうちの特養にそのまま入所しておく方が良いのかはまた別問題。

Dさんと長男にとってベターな選択をしてもらいたいので、うちに入所ありきではなく、複数の選択肢を示してもらいたい。

そう行政の担当者に伝えるも、平行線のままだったのが先週の話。

※詳しくは記事にて。

そして、今日も行政の同じ担当者から電話があった。

前回は切れたと表現したが、

今回は怒った。

怒りで体が震えた。

両腕に鳥肌が立った。

そのため、この記事には荒っぽい表現や挑発的な言葉が書いてあります。

特別養護老人ホームや高齢者虐待に興味のない方は読まれない方が良いと思います。

また、行政職員の方やご家族・親しい方に行政職員がおられる方が読まれた場合、とても不快な気分になるかもしれませんので、読まれない方が良いと思います。

いつも僕の記事にコメントをくださる皆さん。

忖度はいりません。

率直なご意見・ご感想をお願いします。


前置きが長くなりましてすみません…。

今日の電話は、

「うちの課長が、施設長さんに電話でお話したいことがあるので、電話をさせていただいてもよいでしょうか?」

から始まりました。

これを聞いた時点で僕は軽く切れてます。

僕「わざわざ課長さんが、うちの施設長に何をお話しされるんですか?」

担「ぜひDさんを、そのまま入所させていただけないかと」

僕「あー、相談員がグダグダ言うから、手っ取り早く『上の者』同士で決めてしまおうってことですね?」

担「いえ、そういうわけでは…」

僕「それ以外に何か理由があるんですか?」

担「いろいろご迷惑をおかけしてますから、礼儀として直接お話をしたいと…」

僕「だから直接施設長にお願いして、話をまとめようってことでしょ!?」

担「…そのまま入所させていただけないかということです」

僕「先日の電話内容を課長補佐に報告して、『これじゃ話が進まない。もう課長から施設長にお願いしてもらうから』って言われたんですか? 『うちに入所ありぎで進めないでください』ってこれだけ言ってもダメなんですか?」

僕「依頼されたとおり1日に区分変更申請はしましたよ。それでも要介護3が出なかった場合は、行政が特例入所の申請書を書くということですね?」

担「それも含めて検討してます」

僕「行政は書けないんじゃなかったんですか? それとも、事実とは異なることを書いてくださいと施設長にお願いするつもりですか?」

担「いや、そんなことはありません」


ここらへんで一度、深く呼吸


僕「要介護1の方を無理やり特養に入所させるんですか? 前にも言いましたが、Dさんは今なら排泄も1人でできます。家族がいれば自宅に外出して、数時間すごすことも十分可能です」

担「無理ですよ! このあいだ車酔いで大変だったのに自宅に外出なんて!」

僕「それはうちの施設から役所や自宅が遠いからでしょ! もし車で10分くらいの施設ならどうですか? 長男の面会もしやすいし、自宅への外出もしやすいでしょう!? そんな選択肢を示したうえでうちに入所継続を望まれるのなら、僕も納得します。Dさんのため、というならそれくらい考えてくださいよ!」

担「でも、Dさんはそちらがいいって言ってますよね?」



あんたら、2〜3ヶ月に1回しか来ないくせに。

来ても10分くらいしかDさんと話さないくせに。

「ここでずっといたいです」という言質をとって帰るだけのくせに。




僕「認知症の方の言葉だけをとらえて支援するなら、ケアマネも相談員もいりませんよ! こう言っては失礼ですが、Dさんは質問の仕方によって答えが変わります。僕が『息子さんが面会しやすくて、Dさんの家から近いことろで暮らすのはどう?』って聞いて、『それもいいね』って答えたらどうなんですか?」


この僕からの言葉に、担当者は…



担「わたし、○○さん(僕)の言ってることがわからなくなってきましたぁ…」


担「わたし、頭悪いんですよぉ」


担「もう熱が出てきました。それ以上、言わないでください…」


担「とにかくうちの課長から電話させるので、いつならいいですかぁ?」




なんなんだ、この人は?


窓口に来た相談者に向かって

「わたし頭が悪いんですよぉ」

って言えるのか?

だったら、あんたいらないよ。


あんたの代わりに、インターネットが利用できるパソコンとプリンターを設置しなよ。

税金の無駄遣いだよ。


「熱が出てきました?」

熱が出るほど、食欲がなくなるほど、寝付きが悪くなるほど、利用者のことを考えてみなよ。

医師も、看護師も、介護職員も、ケアマネも、利用者の人生を左右するような重大な局面に、日々向き合ってるんだよ。


その言葉をぐっと飲み込んで、


僕「こちらも現場の意見を施設長に伝えるので少し時間をください。僕から「電話をお願いします」って連絡してもいいですか?」

担「わかりました、それでお願いします。」

担「あのー、もう1つ聞いていいですか?」

僕「はい、何ですか?」



担「そんなにこの息子が嫌ですか?」



この人は何を言っている?


そんなことは一言も言ってないぞ。


僕「選択肢を示したうえでうちへの入所を望まれれば、と言っているだけで、息子が嫌なんて言ってませんよ。だいたい会ったこともないのに?」

担「いやー、地域包括の担当者からいろいろ噂を聞いているのかと思って…」


行政の採用試験には、人間性って問われませんよね。

行政職員の待遇を下げろ、という議論が起きるたびに

『優秀な人材が集まらなくなる』って反論する方々がいますが、今でもすでにこのレベルですよ。


最後に担当者が言った言葉


「私は決定権ありませんからぁ」


決定権もなければ、真摯に利用者に向き合う姿勢もないようです。

であれば、こちらも今後はこの担当者ではなく、

課長もしくは課長補佐と検討していく…しかないですね。


これはオマケですが、

この電話が終った夕方6時すぎから、数名の介護職員で「ポジショニング」の勉強会に向けた打ち合わせをしたんですよ。

特養の入所者さんは、ベッドに臥床する時間が長いですからね。

手足が拘縮されている方も多く、どのような姿勢を保てば拘縮が進行せずに、楽に過ごせるか?

勤務時間後に約1時間。

新人からベテランまでいる中で、どのような進行・内容にすれば理解が深まるか?

考えました。

意見を出し合いました。


こんな職員と一緒に働いていることを、僕は誇りに思います。


入所者さんの平均年齢は86才。

残り少ない人生を、なるべく苦痛がなく、

家族との時間を作り、

おだやかに過ごしてもらえるように。

ご家族にも

「入所させるときは罪悪感もあったけど、ここでお世話になれたのがせめてもの救いです」

と言っていただけるように。


「こんなはずじゃなかった」

「もっと○○なことができたんじゃないか?」


そんなこと思ってほしくないんですよ。

なるべく後悔の少ない方を選んでもらってるんですよ。


そこに行政の都合が入る余地は、1ミリもないんですよ。


怒りの感情を鎮めることなく、書き殴った記事を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。