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CVの書き方

CVとカバーレターについての説明に続いて、今回はCVの書き方について説明します。

セクション分け

CVで重要なのは、しっかりとしたセクションを作ることです。

最も一般的なセクションは、
・Work Experience(職歴とポジション名)
・Education(学歴)
・Skill(スキル)
……
・Skill(スキル)
・Referee(身元照会先)
等です。

スキルセクションは、書き手の強みとなるスキルをいくつか書いていきます。
最後のRefereeですが、これは書き手のCVの事実確認の為の照会人の連絡先を書きます。前職のマネージャーや大学のレクチャラー、一緒に仕事をしてきた同僚といった方の連絡先を二人程度記入します。
他人に第三者の個人情報を与えることに提供がある場合は、Upon Requestという書き方も一般的です。

CVのタイプ

一般的なCVの書き方は、大きく分けて二種類あります。
一つ目は経験をベースにした書き方で、二つ目がスキルセットをベースにした書き方です。
この二つを応募するポジションに合わせて使い分けることで、より魅力的な人材として採用者にアピールすることが可能です。

経験ベース

経験ベースのCVの特徴は、セールスポイントの軸を経験に置くことです。
書き方は、Work Experienxeの各ポジションに、当時行っていた職務内容や達成した事柄を書きます。結果的にスキルセクションの説明の大部分もWork Experienceセクションへ記入されることとなります。

このタイプのCVは、他分野でのポジションや経験の組み合わせが魅力となるポジションへの応募の際に有効です。

例えば、企業Aでプロジェクトマネージャー、企業Bでマーケティングアナリスト、企業Cでプログラマーという経歴で、応募するポジションがSenior Digital Strategistという場合は、経験の組み合わせが応募者の魅力を引き出します。各ポジションでの役割やタスクを簡潔(箇条書きも可)にまとめることで、採用者へのアピールが可能となります。

ただ、ここで注意しなくてはいけないのは、ポジション名や役職名は異なるが、職務内容にあまり差がない場合です。
ここで経験ベースのCVを書いてしまうと、内容に重複が出てくる可能性があり、採用者には様々のポジションを経ても同じような経験しかしてこなかったという印象を与えてしまいます。

従って、このような場合では別のポジションを経ていても、スキルベースタイプのCVの方が見栄えがよくなります。

スキルベース

スキルベースのCVの特徴は、応募者のスキルをセールスポイントにすることとなり、書き方もその名の通りスキルを中心に書いていくCVです。

このタイプのCVは、企業が特定のスキルセットを持った人材を採用するケースでとても有効です。

Work Experienxeセクションはあくまでも、いつどこで、どのポジションで働いていたのかを書く程度で、スキルセクションを充実させていきます。

例えば、企業Aでビジネスアナリスト、企業Bでデータアナリスト、企業Cでデータサイエンティストといったケースの場合、多少の差こそあれ、ポジション名から職務内容の予測は出来ます。ここで各ポジションでの経験を軸にしてしまうと、書き手の「過程」を中心とした内容ではなく、「企業Aのビジネスアナリストの使い方」、「企業Bでのデータアナリストの使い方」を中心とした内容となってしまいます。従って、Work Experienxeセクションの充実が自己アピールへと繋がりません。

一旦企業の枠を取り除き、書き手がどのようなスキルを持っているかを意識することが、スキルベースのCVを書く際の最初のステップとなります。

データサイエンティストを含むデータアナリスト系を例にあげると、スキルセクションを、
Analytical Skill (Statistical Analysis Skill)
Programming Skill
Familiar Analysis
というように総合的な形で書いていきます。

そうすることで、「どの企業でどれを行ったか」ではなく、あくまでも「何を行えるのか」を中心とした書き方になっていきます。

比較的頻繁に書かれるスキルは、Communicatin Skill、Management/Organising Skill、Computeational Skillです。

スキルベースの注意点

スキルベースのCVの注意点は、自分を客観的にみつめる必要があるということです。

これは実はとても難しく、常に自分の出来ることを意識する必要があります。「出来ること」は意識せずに行っていることが多く、それをスキルとして気づいていないこともあります。いつも当たり前に行っていることが、他人にとっては当たり前でないことかもしれないということを意識することが大切です。

バリスタのケースを例にあげます。
Aさんは、日本での経験からエアロプレスでもコーヒーを淹れられることが当たり前だと思い、エスプレッソが盛んなニュージーランドではそれをスキルとして意識をしないまま就職活動をしていました。
しかし、とある面接で提供できるコーヒーの幅を広げる話からエアロプレスを導入したいということがわかりました。
幸いなことにこの面接でAさんのエアロプレスのスキルを証明することが出来、そのまま採用という形になりました。

このように、自分が当たり前だと思っていることが貴重なスキルとなることもあります。

スキルタイプのCVを充実させ魅力的にするには、自分の出来ることが他人も出来ることなのかを冷静に判断することが大切です。

CVの目的

CVで伝えたい内容は「どの会社がどのような仕事をさせるのか」ではなく、「書き手がどのような過程を経てきたか」だということを忘れないようにしてください。
その中で、募集内容に合わせ、経験を売りにするのかスキルを売りにするのかを判断し、状況に合わせたCVを提供することが面接への可能性に大きく影響します。

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