2メッシュ徒然

2.CADで形状を描くんだけどさあ :メッシュ徒然

AutoCADで形状を作るのですが、部品を製作している会社ではないし、基本、プラントのお客さん相手なので、「ネタ」を提供してもらわないといけないわけです。解析の依頼というのはだいたい既設のトラブルシューティングが多かったので、既設の「詳細図面」というのを基に形状を作ります。トラブルシューティングだから、なるべく現実に近いもので解析したいのが人情。

ですが、その「詳細図面」というのが結構曲者で、1枚、1種類ではないんですね。「製作図面」「組み立て図面」等々、見た目同じようで、微妙に異なる情報が入っている図面が存在するわけです。で、プラントにはだいたい「完成図書」というのがあって、そのプラントのPDF、P&ID、機器の図面や電気図面、シーケンス図、仕様書、マニュアルなんかが収録されてます。で、お客さんに頼んでその完成図書の中から必要な図面をもらうわけです。

が、準備してくれるお客さんが、図面の内容をあんまり知らない場合、来た図面を見て「あのーすいません、もうちょっと詳細なのないですか?」という場合もあるし、お客さんが「すいません、図面が大きいんでここまでしかコピー機にのりませんでした」みたいなことも。あと、「書類がありません」とか、「改修したので、前の図面しかありません。確か、ここの部分はこうなっているはずです」みたいな。

本来なら「きちんとした図面持って来んかい!」というところですが、完成図書も数十年前のものだったり、いろんな事情があるので、仕方がないのでその範囲でやります。

が、結局、何とかなるんですね、自分がそういう機器の設計してたし、現物を知っているので。ここの部品はあれだよな、とか、ここは寸法抜けてるけどこうだよね、ここの構造はこうなるはず、とか。

まあ、詳細図面がある場合はまだマシで、図面も何にもないので写真撮りましたんでお願いします、というのもありました。それでも何とかなるんですね。

それから、「これから形状検討するんで、概略でこの形と寸法でお願いします」とメモみたいなので来ることもありましたが、設計してる人といっても、図面のことを知ってるとかいうわけではないんで、どうでもいい形状まで書いてあって、ありとあらゆる場所に寸法が記入してあって、しかも寸法が間違ってることも割りとあるわけですよ。「寸法は重要なとこだけ入れろや!」と言いたくなるんですが、重要な場所というのは見ててわかるし、適当に入れた寸法もだいたい検討つくんで、そこを修正した形状を作っておいて「この場所の寸法をキープしてればいいんですよね?設計思想はこうで、こうしたいからこの寸法はこうなってるんですよね?将来変更するとしたら、ここが変わるんですよね?」。まあ、持ってくる人からすると親切心で描いているんだとは思うんですが・・・

で、ここでAutoCADのいいところって、建設系なんで、寸法の入力がとてもやりやすくて、寸法表示も簡単にできるんですね。既に寸法がしっかり決まっているものは、AutoCADってすごく使いやすいと思います。それから、レイヤーも管理しやすいので、下書きやパーツ別の管理もやりやすい。原点もしっかり決まっているし、ローカル座標もすぐに作れる。で、3Dの描き方は、基本、普通の3DCADとほとんど同じ。

そんな感じで、楽しく形状作成作業は進むのでありました。

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