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えんぴつの旅・ヒジノワ編

二〇一八年二月十一日日曜日

はれ

ヒジノワにて木の枝のえんぴつづくり。

イズミヤさんと日々舎さんのおいしいパンと、ジュンコさんの作ってくださったスープの朝ごはん。そんなところまで気遣ってもらえて、この旅のあいだ家族にいれてもらえているようでとてもほかほかとする。

この町で、益子で出会わせてもらう方々は、木のよう。根っこが土に降ろされて広がって生えていて、水が流れていて、空気がしんとする。風が吹いても雷が鳴っても、ただそこにいつづける植物のようだな、と。

手でひとつひとつたしかめて、「こういうときはやりたいようにやったらいいんです」と いいと思うならすぐにそうするために動く そしてチャーミングにわらう。

帽さんはぐんぐんとひらいてゆく。木の枝のえんぴつづくりへの反応も、言葉にできていない部分すら掬って理解して持って帰ってもらえたように思う。えんぴつとはこうであるというイメージに引っ張られず、枝の 自然物のかたちを味わってつくられた鉛筆も多かった。みなさんが持ってきてくださる枝がどれもかっこよくてかっこよくて。このえんぴつづくりはもっと飛べるんだなということを思わせていただく日にもなった。


登り窯に火をいれる日だから見にゆきませんか、事前に声をかけていただいていてたのしみにしていた。佐藤敬さんという作家さんの窯へお邪魔させていただく。火にはひとが集う。その景色がとてもよかった。なにが自然なことなのか不自然なことなのかはわからないけれど、わたしにはとてもにんげんが生きているということを感じられる、大切な行為と景色だな、と。ここでもますます帽さんはひらいてゆく。しゃべるしゃべる。

晩ごはんは、お蕎麦屋さんにてごちそうになる。天ぷらうどんととろろごはん(のんとわたし)、鴨せいろととろろごはん(帽)。

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