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ポップコーン広場

二〇一七年十一月十九日日曜日

晴れ

羽根木公園へ向かう。のんさんはきっと起きたと思ったら車に乗せられて、降りたら見知らぬ景色が広がって、(安心のための味方だったのかな)なにかとレンタルしたベビーカーを押しながら歩き回りたくさんのひとやピンクのどんぐり着ぐるみに遭遇したり、のんさんにとってめくるめく一日だったのだろうなと思う。

我らはえんぴつ屋さんとして出展。受付はすべて終えたころ、のんさんといっしょに巡って興味のあるものに参加しようかなと思ったりしたけれどのんさんは帰ってきてハンドドリルで穴をあけたり、それをおしえることをしたがった。のんさんは何度も帽さんの動きをみて、やることを覚えている。同じことをしたいと、なんどかのんさんも取り組んでいたのだけれど参加者の子がナイフをつかったりするときにどいてもらうことになりのんさんはとても怒った。それはそうだ、彼女だってやりたいのに、どかなくちゃいけないなんてとわたしも思った。だからいっしょに枝にあなをあけて、帽さんが芯をいれてのんさんとえんぴつをつくった。そのあとはベビーカーを押しながらの彼女の冒険にさんか。

彼女は帰りの車でよく眠った。家に着いて起きた彼女はいつものように喋りあんぱんまんを見はじめた。けれど、わたしが灯油を入れに外へ向かおうとしたら大泣きした。とまらないくらいにわんわん泣いて、まだうとうとしている無意識と溜まっていたさみしいや不安が相まって爆発したのだと思う。のんさんと話して、帽さんに抱っこしてもらい、ちいさなみかんを二ついっしょに食べて、彼女は普段の彼女になっていった。風呂上がりとてもとても眠そうだったけれどまだ眠りたくないと身体を起こして、お鍋を囲んで並んでたべて、「わたしのワンピース」の三回目を読んでいる途中で「あっぺい。ねんね。」「おやしみー」と言って布団に向かった。いっしょにごはんをたべて安心が膨らんで眠れた。途中でふらっと来てくれたどばしさんがのんさんと遊んでくれていたことがほんとうに救いだったけれど、でものんさんにはごめんなさいの今日だった。

のんさんがいっしょにたのしめないことも、こんなにたのしいイベントにのんさんを参加させられないことも、なんだかちがうねときょうはぽつりぽつり話していた。”行為”ではなく”場”だというずっと話しているそのかたちにどうしたらできるのか話し合いながらの晩ごはんになった。

晩ごはんは、いつかのクリーム炒め煮、水炊き鍋(白菜、とうふ、鶏肉、大根)、ごはん。

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