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やさしき相棒
二〇一七年十月十七日火曜日
雨のち曇り
ひさしぶりに雨があがり、のんさんと駅の方へ歩く。行きの途中から眠たそうにしていたけれどよく歩いていくつかの用事に付き合ってくれた。スーパーのベビーカーは眠りをさそうゆりかごにも、眠気を散らすアトラクションにもなる。
この道を通るとお決まりになっている、溝を歩くことと石畳の余白スペースでの遊び。四角い石の上から両手で取ったそれをどうぞといくつもくれる。ひと段落すると、壁のところにしまっている素ぶり。彼女はわたしのおかあさんとなり、ここはのんさんの家なのかな。上着を着ることをすすめるけれど首を横にふったり、脱いだり。彼女の身体のいるいらないを信じているのだけれど、手が冷たくて、もう一度すすめるが拒否。「着ないなら遊ぶの終わり。帰ろう。」と根拠がありそうでなさそうなことを拒否された勢いで言いはじめていた。ずんずん帰る方向へ進んでみた。のんさんは逆に歩きはじめる、挑戦的に。車のは入れない場所で遊んでいるけれど飛び出すとわからない。そしてほんとうにどこまでも行ってしまいそうなので、さっき居た場所まで戻り彼女の視界からは外れるところに立って待っていた。すこしして彼女の足元が見えた。ゆっくり戻ってきた。なにも言わず手を差し出すと手を伸ばしてくれていっしょに帰る。まあるい帰り道になった。
晩ごはんは、水炊き鍋、パクチーと海老の炒めもの、小松菜のおひたし、パエリア。
そのまま朝まで眠るかなと思っていたのんさんが晩ごはんの途中、とっとっとっとっと、と音を立ててがらがらと襖をあけ(十七時ごろの)昼寝から起きてきた。3時間半ほど眠っていた。ちょこんと座るとげらげら笑う。とても機嫌がいい。話し声がきこえて、参加しなければと起きあがってきたという様子。帽さんがひと口あげると、「これ」をくり返し小松菜をよく食べた。お鍋も一杯完食。
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