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最近読んだおすすめの本5冊

こんにちは、ぼぼこです。

いつの間にかすっかり春になって、暖かくなりましたね。
過ごしやすい季節は読書も捗る気がします。

今回は最近読んだ本の中から、おすすめの本をご紹介します*

ふつう / 深澤直人

プロダクトデザイナーの深澤直人さんが15年に渡り月刊誌で連載してきた「ふつう」をまとめた一冊。

深澤直人さんといえば無印良品のプロダクトデザインも一部担当されるなど、シンプルに徹したデザインが有名ですが、本書では深澤さんが考え続ける「ふつう」の本質が綴られていました。

本の中で、差別化するためのデザインを「デザインくさい」と言っていたのが印象的で、たしかに普通とは違う尖ったものを「デザイン性がある」と表現しがちだけど、生活に溶け込んだ何の違和感もない上質な「ふつう」こそが結局は暮らしに安心感をあたえてくれる。

「ふつう」が成立してこそ「特別」を感じられるし、そもそも「ふつう」を成立させることはとても難しく、それこそが「特別」なんだなと感じました。

デザインに関わる方以外にもおすすめしたい一冊です。

ここはすべての夜明け前/間宮 改衣

体が永遠に老化しなくなる融合手術を受け、機械の体を手にした主人公の「わたし」が、約100年の間に起きた家族や人生のことを振り返る物語です。

家族に搾取され続けた主人公の記憶はとても辛く苦しいものだったのに、ひらがな多めの文体の効果もあってか、それが淡々と、どこか柔らかく綴られているのが印象的でした。

愛することや悲しいという感情を失ってしまった主人公が、最後に語ったある取り返しのつかない後悔がとても切なかった。

120ページほどのすぐに読み終わってしまうページ数ですが、読んだ後も深い余韻にひたれる不思議な世界観の物語でした。

表紙カバーの装画は次にご紹介する『水車小屋のネネ』も手掛けている北澤平祐さん。とても可愛いイラストで、飾っておきたくなる本です。


水車小屋のネネ/津村記久子

大好きな津村記久子さんの最新小説。
身勝手な母とその婚約者から逃れるため、山間の町にやってきた十八歳と八歳の姉妹の40年間のお話です。姉の理沙が町の蕎麦屋で働くことになるのですが、蕎麦屋の水車小屋で飼われているおしゃべりヨウムの「ネネ」が繋げてくれる町の人々との出会いの物語に、とても温かい気持ちになりました。

40年という長い期間の中で、いろんな人に助けられて生きてきた姉妹が、大人になって今度は誰かを助けることができるようになっていて、成長する姿を間近で見ているような気持ちになりました。

ヨウムのネネと登場人物の会話も面白く、ヨウムを飼ってみたくなりました。

47都道府県女ひとりで行ってみよう / 益田ミリ

益田ミリさんが1ヶ月に1つの県を訪れて47都道府県をひとり旅する旅行記です。
せっかく旅行に来ているのに夕食がコンビニ弁当だったり、人見知りだから旅行先で地元の人との交流を避けてしまったり、無理やり旅を楽しもうとせず、自分の気持ちに正直に行動するところが益田ミリさんらしいなと思いました。
47都道府県を巡るという割とすごいことを実行しているのに、「旅行を楽しむ!」というよりは「近所に散歩にいく」くらいのテンションなのが面白かったです。脱力系で自然体で正直な文章に癒されました。

秋田県のかまくらまつり
宮城県のずんだシェイク
徳島県のうず潮
が個人的に気になったので行ってみたいです。

気になってる人が男じゃなかった / 新井 すみこ

音楽の趣味が周囲の友人と違うあやが一目惚れしたCD屋のかっこいいおにーさん。でもおにーさんの正体は実は同じクラスの冴えない女子、みつきだった…という初っ端から何とも衝撃的な展開のお話。
WEB漫画を読んで続きが読みたくなって買いました。

RadioheadとかFoo Fightersとか、私が高校の時もよく聴いてたアーティストが出てきて懐かしくなりました。周りには洋楽ロックを聴いている友人はいなくて、好きな音楽の話ができないあやの寂しい気持ちに「分かる〜〜」となってしまった。

そしてとにかく、みつきが男前でカッコ良すぎて、惚れてまうやろ…となること間違いなしです。作画も綺麗でサクッと読めるのでおすすめです。

以上、最近読んだおすすめの本の紹介でした。
ここまで読んでいただいてありがとうございました。

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