北区王子3丁目交差点の「長尾橋歩道橋」→長尾橋って?
長尾橋歩道橋
東京都北区王子3丁目の交差点に架かる歩道橋「長尾橋歩道橋」。
「長尾橋」というのはどういう由来なのだろうか。
この辺りの住所は既出の通り「王子3丁目」となります。
旧町名なのでしょうか、また「長尾橋」という橋が架かっていたのでしょうか。
場所の確認
旧町名を調べてみる
この辺を昔は長尾or長尾橋などと呼んでいたのでしょうか。
明治時代初期以降の情報として、ウィペディアによれば、
という事で、長尾に関する記載はありません。現在の長尾橋歩道橋がある王子三丁目は王子村になります。また、ちょうどこの辺り、十条村との境目でもあるようです。
その後、王子町→王子区→北区となっています。
旧住居表示を調べてみる
更に細かい住居表示で確認してみました。
同じくウィキペディアによると、1960以前の住居表示名は「王子区王子町」「王子区下十条町」となっていました。
これより細かい、地元の人々が呼んでいた地名などにあるのかもしれませんが、ネット上ではこの辺が限界のようで手掛かりが出てきません。
周辺の川と橋の関係
周囲には、石神井川、隅田川、荒川があり、それらに架かる橋名としては以下。(周囲の橋のみ)
▼石神井川に架かる橋
・滝野川橋・紅葉橋・松橋・音無橋・王子桜橋・溝田橋・新柳橋
▼隅田川に架かる橋
・新神谷橋・新田橋・新豊橋・豊島橋・小台橋
▼荒川に架かる橋
・鹿浜橋・江北橋
という事で、こちらも関連性が見出せません。
昔は川が流れていたのか
昔の航空写真を見てみます。
今昔マップで見てみる
航空写真が撮られたさらに前を確認するには今昔マップ
明治時代の地図です。軍関連施設がこの地域多かったので、貯弾場とか物騒な場所になっています。また輸送のための鉄道も敷かれています。
赤マルの部分が現在の王子3丁目交差点付近ですが、黒い線が見えますがこれは何でしょうか。左右に大小の円が描かれています。
地図の凡例が無く何を意味するかは分かりません。
現地を見てみる
机上調査ではよくわかりません。現地に行ってみました。
暗渠?
歩道橋をぐるりと回っても案内板的なものは何もありませんでした。
一方気になる路地が。
①②の2つの路地、122号線(北本通り)に接続しておらず、歩道と接続しているのみです。
すべての建物が路地に対して背を向けていれば暗渠か用水跡などと判断できるが、そうでもない。
2つの路地もマンホールがそれなりにあるので、下水は通っている模様です。
やはり、昔は用水か何かだったのでしょうか。
今昔マップ再び
赤マルの中の黒い線、もしかしたら…川?用水?なのでしょうか。道ににしても用水にしても円を描いている意味が分かりません。いったい何でしょうか。
この黒い線をたどると、南東方面へ現在のJR線へ向かっています。この辺は武蔵野台地の際部分で線路を超えると丘陵地帯というか崖みたいな感じで急な坂が出現します。
水の豊富な王子界隈なので、台地の際から水が湧き出ていた。という事はあり得るかもしれません。それが用水として明治時代にはあり、用水を渡る橋が長尾橋だったとか?
そのうち、図書館に行って調べてみたいと思いますが、今回はここまで。
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