見出し画像

[組織系ブログ Ver.26] 2on2によって見える化した「妖怪」との向き合い方について

「皆さんはどんな妖怪を飼っていますか?」

まずこんなご質問をいただいたとしても、「妖怪」の定義が曖昧なため、回答はしにくいかと思いますが、下記のご質問であればどのような回答しますでしょうか?

「やりたくてもやれない、改善したくてもできない、頭ではわかっているけれども、どうしてもうまく実行することができない、その理由が"あなた自身"にある場合、どのような表現になりますでしょうか?」

以前にこんなブログを書いたのですが、

昨日お客さまと本施策を実行する機会をいただきました。そこで出た感想として「妖怪」という存在について、非常に深いと同時に、皆さまも妖怪を常に飼っていることを認識いただきたく、という本ブログを書いています。

では、どうぞ。



0. 2on2について

前述したブログをご覧いただければと思うのですが、2on2とは4人1組で実施する対話の手法です。

端的にメリットをお伝えすると、

・1on1と比較すると3人から気づきの提供を受けることができる
・正解に言及する/アドバイスをすることが禁止なため、徹底的に気づきを提供できる
・問題の提起者は、自分に対しての対話を客観的に聞くことができる

こんな感じでしょうか。
2on2が長けていると思うポイントは、「これまで解決することが難しかった慢性的な自身の問題を、時間をかけて、様々な角度からアプローチすることができる」ことだと思っています。自分自身で解決することができない問題は、要素が複雑に絡み合っています。もしくは感情が伴う問題のため、論理では解決できない故に解決難易度が高いというパターンが多いです。

では、なぜ冒頭に記載をした「妖怪」と言う表現をしたのか?続けて説明します。


1. 妖怪の正体

「妖怪」と表現しましたが、本ブログでの妖怪の定義としては、

「自分が進みたい方向に存在する壁」

そんな感じのイメージです。
「壁」と表現しましたが、どちらかと言うと、常に「自分の後ろ髪を引っ張っている」と言う表現の方が適切かもしれません。

仮に、「努力をして仕事における成果を上げたい」と言う目標があった場合に、様々な壁が存在すると思いますし、そして後ろ髪を引っ張られることが多いのではないでしょうか?

例えば、

「そこまで頑張って何になるの?」
「そもそもこの仕事、マッチしていないんじゃない?」
「隣の席の成果を出しているメンバーは、たまたまだよ」
「そもそもこの事業/商材が悪いのではないか?」
「どうせ自分なんて、成果を上げられるわけがない」

これが妖怪のイメージです。

ただ、これらを「常に思い浮かべながら」仕事をしている人はいらっしゃらないかと思います。誰しも、仕事における成果を上げられるのであれば、あげないよりあげたほうが良いと思うからです。わざと「成果をあげない」と言う選択肢を取る方は、よっぽどな理由がない限りいらっしゃらないかと思います。

ただ、前述した内容が、偶発的に頭の中をよぎります。むしろ、「頭によぎっていない」と言う方もいらっしゃるかと思います。無意識的にそう考えてしまっている、そのように表現したほうが適切かもしれません。

先程は極端な例を記載しましたが、あらゆる慢性的な問題に対して妖怪は存在しています。

例えば、下記のような問題を抱えていた場合、皆さまにはどのような妖怪が存在しますでしょうか?

・上司/部下との関係性を良くしたいけれども、歩み寄ることができない
・会社/事業部の方針に沿って仕事をしたいけれども、なぜか反発をしてしまう
・フィードバックを真摯に受け取りたいと思っているけれども、心の中で言い訳をしてしまう
・権限移譲をしたい、と口では言いながらも、いつまでも実務を持ち続けてしまう
・自分は当事者意識を持っていると思ったら「うちの会社は…」と自分が客観的に会社を見てしまっていた

もしかしたらすべてに該当をする方もいらっしゃるかもしれません。
(ちなみに、僕は社会人人生の中で、各項目 期間はそれぞれですが、すべてに該当をした経験があります)


2. 妖怪のご紹介

当社ポテンシャライトで2on2を実施した際に、各メンバー or 組織に存在した妖怪をご紹介したいと思います。

2-1. みずいわず

組織/グループ/チーム内の誰かの言動に対して「良くないな…」「指摘したほうが良いかな…」と思ったときに現れる妖怪。見ようとしているメンバーの目と口を奪ってしまう、という恐ろしい妖怪。メンバーが良かれと思って実施する言動を妨げてしまう存在。

2-2. ベッキー

自分の意思を出そうとした際に「●●するべき」というプレッシャーを与えてくる妖怪。常にプレッシャーを与えてくるため、自分を追い詰めてくるようなイメージ。休日や夜、プライベートの時間において登場することが多い。そのため、気が休まらなくなってしまう。

2-3. キメツケ君

「あなたはこれはできないよ」と決めつけてくる妖怪。「これはあなたには向いてないよ」「頑張っても難しいのでは?」と問いかけてくる。本当は新しいことにチャレンジをしたい気持ちはあるのだが、決めつけてくるため次に1歩が踏み出しにくい。

2-4. 仕方ないじゃ郎

自分が何か意思を持つときに「意思を持っても仕方ないでしょ」「言っても何も変わらないでしょ」と言ってくる妖怪。特に、何かの提案を各所にしようとするときに登場をする。そのため、主体性を奪っていき、自分自身の範囲を狭めていく。

2-5. 妖怪ヅメさん

「過去の自分の成功体験が正しい」と決めつけてくる妖怪。 過去の自分の成功体験である「自分で考えて、手を動かすこと」をメンバーにも意識的に求めてしまう。 メンバー 一人一人には個性があり、適切なやり方は異なると心では感じているものの「手を動かせ」「自分で考えろ」と問いかけてくるため、メンバーとの深い対話もしにくい。

2-6. 迫る!限定ケンタウロス

自分が抱える問題・悩みに関して、その答えを業務内容や生活拠点など外的要因から A or B の2択に絞って答えを引き出そうとする妖怪。また、常に追いかけてくるので、早く答えを出さないといけないという焦りを生むモンスター。

3. 妖怪との向き合い方

「妖怪」と聞くと、少しネガティブな聞こえ方になってしまうかもしれないのですが、そんなことはありません。

Googleで「妖怪」と画像検索をすると、さまざまな妖怪の画像を見ることができます。

思ったよりはコミカルと言いますか、ふざけた感じの妖怪も多いですよね。

そのため、ネガティブに捉えることなく、妖怪とは「付き合っていく」というイメージが近いと思っています。

3-1. 妖怪は排除しようとすると出てくる

妖怪は皆さまにとって「邪魔」な存在かもしれません。ただ、どうしても発生してしまうのが妖怪だとも思います。そのため、過度に排除をする必要はないのではないか、と思っています。むしろ排除をしようと思えば思うほど、出てきてしまうというか。そのため、日々の生活において妖怪が出てきてしまったら、

「あ、また妖怪出てきたな。ようこそ妖怪!」

くらいの心持ちのほうが良いのではなかと思っています。

3-2. どんなに社会的に長けている方にも妖怪は存在する

と、僕は思っています。完璧な方はいらっしゃらないと思いますし、妖怪の種類は人それぞれですし、妖怪の捉え方も人それぞれです。社会的にどんなに活躍をしている方にも、周りの方は感じることができないような妖怪を飼っていることが多いと思います。もちろん僕も妖怪と一緒にいます。

3-3. 自分の妖怪は周りに共有をすると良い

本ブログでは詳細な記載はしませんが、2on2において妖怪は見える化できることがあります。見える化できた妖怪は周りのメンバーに共有をしてしまったほうが、相互理解が深まると思っています。
「自分、こんな妖怪が近くにいるのです。」と周りのメンバーに伝えられると、周りのメンバーがあなたとコミュニケーションを取る際にも、「あ、山根さん、今日この妖怪が出ていたな。」と捉えていただける可能性もあります。


最後に

皆さんいかがでしたでしょうか。
※当社の採用/人事組織系支援にご興味がある方はお気軽にお声掛けください。

今後も採用/人事系のアウトプットを続けていきます。
よろしければフォローもよろしくお願い致します(左上クリックいただき、「フォロー」ボタンがあります)👆


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?