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【迷った時に見てもらいたい】 マネージャー採用面接で聞いておきたい8つの質問

「マネジメントクラス採用の際、採用決定前に事前に質問しておいた方が良いことって何だろう...」

一度は考えたことがあるのではないでしょうか?期待して採用してみたはいいが、入社後にミスマッチが起きてしまった。。。まだ信頼関係もできていない中、お互いの期待値の乖離がどこにあるのか手探り状態になってしまっている。入社1~3ヶ月の間でこういった声を耳にすることがよくあります。

採用を決定する前に事前に判断しておきたいですよね。

入社後間も無く出てくるこうした違和感は、多くの場合採用時に防ぐことができると考えています。
今回はマネジメントクラス採用の際、事前に質問しておいた方が良い!という代表事例を記載させてもらいました。マネージャーとして活躍に必要なスキル・特徴を持った候補者特定の参考にしていただけると幸いです。

1. マネージャーに適した人材を採用することの重要性を認識する。

マネージャーにふさわしい人材を見つけて採用することは、どの企業にとっても重要であることは間違いないと思います。このクラスの人材には、入社後に最適な意思決定を行うと共に、従業員をはじめとした会社の資産を管理してもらうことになるからです。ベンチャー企業でも組織規模が大きくなると、CEOよりマネージャーとメンバーとのコミュニケーション頻度の方が多くなります。そのため、マネージャーのコミュニケーションによって、メンバーのエンゲージメント・生産性・パフォーマンスが変わり、結果的に事業自体へ、良くも悪くもインパクトを与えます。

経済学者であるピーター・ドラッカーによると

"仕事の生産性は労働者の責任ではなく、経営者の責任である"

と話しています。不適切なマネージャーの採用は、会社の利益や成長に深刻な悪影響を及ぼす可能性があります。企業が行う重要な意思決定の一つが、マネージャー採用ということになります。


2. 多くの企業はマネージャー採用に失敗している

 安心してください。マネージャー採用、百戦錬磨の企業は存在しません。自社要件に真にマッチしたマネージャーの採用は簡単ではありません。  私の知る限り、どんな企業も少なくとも一度は、蓋をあけてみたら最適ではなかった、と感じる採用経験があると思います。アメリカのgalap社の調査によると、「企業は82%の確率でマネージャー不適任者を選んでいる。」という結果が出ています。(この事実に驚愕ですよね...)この結果は社内昇進も含めた"マネージャー採用・登用"という文脈になるようですが、多くの会社で、マネージャーにふさわしい人材の見極めにおける課題をもっていることがうかがえるデータだと思います。

ちなみに、これらのマネージャーに対して「なぜ、あなたが現在の役割で採用されたと思うのか?」と尋ねたところ、実績・該当の専門分野における経験期間と答えた結果もあります。


3. 優れたマネージャーとは?

では、優れたマネージャーの要件とはどういった項目があるのでしょうか?"優秀"の定義が人によって様々あるように、優れたマネージャーの定義も様々です。今回は、グローバルカンパニーである2社の調査結果を優れたマネージャーの条件とおいて、お話したいと思います。

McKinsey(マッキンゼー)
世界81の企業で働く18万9000人を対象に調査し、リーダーシップの有効性の89%を、4種類の行動が占めていることがわかりました。
マッキンゼーが考える成功するマネジャーとは?

1. 問題を効果的に解決する
2. 強い結果志向で運用する
3. 自分にはない、異なる視点を求める
4.他の人をサポートする

Google
独自の調査を実施、優れたマネージャーの5つの特徴とは?

1. 良いコーチであること
2. チームに権限を与え、マイクロマネジメントをしない
3. 包括的なチーム環境を作り、成功と幸福のための配慮を示す
4. 生産性が高く、結果重視
5. 優れたコミュニケーターである(情報収集と共有)

上記2社の特徴をスキル・マインド・マネジメントスタイルの3つに分けると、以下のようになります。(→にポイントを補足しています)

- スキル
問題を効果的に解決する →論理的思考により物事を組み立てる能力
優れたコミュニケーターである →情報収集と共有

- マインド
強い結果志向で運用する 
自分にはない、異なる視点を求める →他者の意見を取り込む素直さ

- マネジメントスタイル
良いコーチであること →上からではなく、同じ目線であることがポイント
他の人をサポートする →エンパワメントする力
チームに権限を与え、マイクロマネジメントをしない →管理ではなく伴走
包括的なチーム環境を作り、成功と幸福のための配慮を示す →個の尊重

少し整理してみましたが、割と納得感のある内容ではないでしょうか。全く異なるビジネスを有した2社に共通することは、結果思考という点でした。

 3-1. マネージャーとしての可能性を見極めるために行うこと

 優秀なマネージャー候補者を確実に見極めるためには、構造化された面接プロセスを実施する必要があると考えています。Googleが行っている方法ですが、デメリットも一定あるものの、活用するにはおすすめな方法です。とはいえ、いきなり構造化面接というのはとてもハードルが高いため、まずは幾つか決まった質問と、出てくる回答への評価ポイントを決めると良いです。以下、参考までに構造化面接作成について簡単に記載します。


<構造化面接作成の流れ>

(1)質問リストの準備
 すべての面接官は同じ質問・同じ順番で面接を設計します。
(2)質問ごとに評価尺度を作成
 各回答に1から5までの評価をつけます。回答内容によって評価ポイントが決められているため人が変わっても評価点が変わりません。
(3)総合点を付ける
 付けた点数によって、通過の判断を行います。

 3-2. マネージャー採用の際に聞いておきたい面接の質問

8つの質問をご用意しました。これらの質問は、特定のマネージャーのスキルや特性を明らかにするために作成されています。最適なマネージャー採用のための質問として、役立てていただけると幸いです。

Q1:あなたは、成功しているマネージャーの大きな3つの特徴は何だと思いますか?
この質問をすることで、候補者のマネジメントスタイルを評価することができます。また、マネージャーとしての、その人なりの考え方・哲学を知ることは、自社カルチャーとの親和性に触れることができるので、見極めるために有意義な質問です。
Q2:重要な問題について、すぐに決断を下さなければならなかった時を思い浮かべてください。その時どのようにして決断しましたか?
この質問は、候補者が"強い意思決定能力"を持っているかどうかを判断するのに役立ちます。組織によっては、マネージャーというのは名ばかりで、意思決定を行う必要がなかったり、避けてきているケースもあったりします。この事実のヒアリングから、あなたの組織で起こりうる事象に重ねることで判断が可能になります。
Q3:限られた時間、人員、予算の中で完成させなければならなかったプロジェクトの例を教えてください。これらの課題をどのように克服しましたか?
この質問をすることで、候補者が効果的に問題を解決できるかどうかを知ることができます。
Q4:チームメンバーのモチベーションを高め、従事させる為にあなたはどうしますか?
この質問は、マネージャーとしてメンバーのモチベーションを高め活躍してもらうために、これまでやってきた方法が把握できます。これによって社風と候補者のマネジメントスタイルの親和性が見ることが可能になります。
Q5:あなたのチームメンバーがあなたの決定に反対した時について教えてください。あなたはどうしましたか?
候補者が様々な意見や視点を受け入れているかどうかを知ることができます。変化が激しい昨今において、各メンバーが事業に対して当事者意識を持つことが必要です。当事者意識があるからこそ、反対意見があるものです。こうした意見をきっかけに議論を生み出し、最適な解を出すアクションを取れる人材であるかを判断することができます。
Q6:メンバーを指導、コーチング、育成するための体系的なプロセスを持っていますか?
候補者のコーチングやメンタリングのスキルを評価することができます。日本のマネジメントは感覚が多いです。マネージャーとして役割に真に取り組んでいる方の多くは、自分なりのスタイルを持っています。自社のやり方との親和性を確かめる材料としてみてください。
Q7:あなたのチームメンバーの一人が業績が悪かった時のことを教えてください。あなたは何をしましたか?
従業員をサポートし、モチベーションを上げる能力があるかどうかを評価することができます。退職の多い会社の多くは、こういったケアをできていないマネージャーの存在によるところが多いものです。こういった配慮をメンバーに対しても出来る方が好ましいのではないでしょうか。
Q8:チームメンバーの頑張りをどのように称賛しますか?
メンバーを称賛するために、これまで実施してきた称賛方法を把握します。「称賛って必要なの?」という声もありますが、働く中で誰かに褒められるということは、その場所での自身の存在意義の再認知ができる機会になります。ミスしたときだけコミュニケーションがあるのではなく、良くできた時にコミュニケーションがある組織の方が好ましい、と考える方のほうが多いのではないでしょうか。"称賛"は不慣れな人には難しいことです。この確認は意外と漏れがちで、大事な要素だと考えられます。


 4.終わりに

いかがでしたでしょうか。組織拡大に合わせたマネージャー採用は成長過程の組織にとって重要事項の一つだと思います。特にスタートアップ企業においてはマネージャー採用が組織に与えるインパクトは大きく、判断にも慎重にならざるを得ないものですよね。

今回は、マネージャー採用のための大事なポイントを幾つかご紹介させていただきました。他にもマネージャー採用において抑えておきたいポイントがあります。また機会をみてご紹介できればと思います!

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